ニッサンVK56エンジンが供給終了。LMP3は2025年からオレカ製ツインターボV6を採用へ

 ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、アジアン・ル・マン・シリーズなどに設けられているLMP3カテゴリーの次なるホモロゲーション期間となる2025年より、現在のニッサンVK56に代わり、オレカがV6ツインターボエンジンを供給することが明らかになった。

 7月3日、ACOフランス西部自動車クラブが発表したところによれば、現行の5.6リットルV8自然吸気エンジンはニスモによる生産終了に伴い、LMP3における適格なエンジンではなくなるという。ニッサン/ニスモは2015年のLMP3創設時よりVK50エンジンの供給を開始。2020年からは現在のVK56を供給してきた。

 2025年から2029年のホモロゲーション期間における新たなV6ツインターボエンジンに関する詳細は、まだ明らかになっていない。

「ニスモによるVK56の生産終了に伴い、現行世代のLMP3エンジンは2024年シーズンをもって供給されなくなる」とACOの声明には記されている。

「そのためACOは、性能、燃費、騒音低減、コスト管理など、このカテゴリーの将来にとって重要な基準を考慮した、2025〜2029年の新しいLMP3エンジンの入札案内を発表した」

「複数の提案を受けた後、ACOはオレカのツインターボV6案を2025年から2029年のホモロゲーション期間に向けた新しいLMP3エンジンとして選択したことを発表する」

 ACOは同車の次のホモロゲーションサイクルに関する詳細もじきに伝える予定だが、現在のシャシーメーカーがすべて維持されることを再確認し、世界的な参戦台数に基づいて限定的な調整のみが行われることを示唆している。

 LMP3は現在、ACOの管轄するELMSやアジアン・ル・マン・シリーズなどのほか、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権などでも採用されているが、2024年からはIMSAのウェザーテック選手権からはこのクラスが除外されることが決まっている。

© 株式会社三栄