国債利率7年ぶり引き下げ 財務省、10年物0.4%

 財務省は4日、7月に発行する10年物国債の入札で、買い手に支払う利子の割合を示す「表面利率」を前月までの年0.5%から年0.4%に引き下げた。引き下げは、日銀がマイナス金利政策を導入した後の2016年3月以来、7年4カ月ぶり。日銀が金利を極めて低く抑える大規模な金融緩和策を修正するとの観測が市場で後退し、長期金利が低下したのに合わせた。

 表面利率は市場で取引される国債の利回りに沿って決める。米連邦準備制度理事会(FRB)が物価高に対応する利上げを継続するとの見通しを示す中、日本との金利差拡大が改めて意識されて、円安ドル高が進む要因になる可能性がある。政府にとっては、利払い費が減少するメリットがある。

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