【マイナ保険証】情報紐付けが「不適切」「正確か不明」が全体の4割

 加藤勝信厚生労働大臣は4日の定例会見で、健康保険証の情報をマイナンバーカードに紐付け一体化した「マイナ保険証」で別人の情報がひも付けられていた問題に関して、点検状況について報告した。保険者団体の約4割にあたる1300団体あまりで、情報の紐付けが不適切、あるいは正確かどうか不明であることが分かったという。

厚労相「確認徹底、改めて求める」

 会見で大臣が明らかにしたところによると、健康保険組合などの全国の保険者約3400団体のうち293団体(約8.6%)で、紐付け方法が不適切だった。また、1010団体(約29.6%)では、紐付けが正確だったかどうか確認できないという。合わせるとほぼ4割の保険者で、紐付け情報になんらかの問題がある、または正確性を検証できないため問題を解消できない可能性があるということになる。

 大臣は改めて各保険者に登録されている個人情報について「漢字氏名」「カタカナ氏名」「生年月日」「性別」「住所」のすべてが正確か、確認を徹底して欲しいと呼びかけたが、今日の報告では確認ができない可能性が残っており、マイナ保険証の制度自体の信頼性回復は見込めない状況だ。

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