「もう普通の麦茶は飲めない」伊計島産の小麦を焙煎、琥珀色の一杯に歓声 共同売店で手作り体験

 【伊計島=うるま】うるま市伊計島産の小麦を使った麦茶作りの体験が6月26日、伊計島共同売店内の喫茶スペース「シマキッチャ」で行われた。うるま市石川の美原区からも自治会長の仲宗根洋子さんと友人が参加した。さまざまな感覚を頼りに、麦の様子を目で見て匂いを嗅ぎ、焙煎(ばいせん)して煮出す作業をした。琥珀(こはく)色の麦茶が目の前に現れた瞬間は、大量の汗を拭く参加者から「うわー!」と歓声が上がった。

 伊計区の玉城正則自治会長が講師を務めた。以前から市の事務委託者会議で定期的に顔を合わせていた自治会長の2人。地域のリーダーとして活発に情報交換していたところ、「伊計島の麦で自作の麦茶が作れる」と聞き、玉城会長に体験の依頼をした。

 「身近にあるもので、できる事はたくさんあるんだ」と興奮する参加者の仲宗根さん。出来上がった麦茶を氷一杯のコップに注ぎ、口に含んだ参加者は「香ばしさが最高に際立っている。このおいしさを知ったら、普通の麦茶は飲めないかも」と一気に飲み干した。

 共同売店では、自宅で麦茶作りができる焙煎麦の小袋も販売している。玉城会長は「全ての工程で多くの人が交流し、地域への関心を生み出すことが大切」と話した。麦茶作り体験の問い合せは伊計自治会、電話098(977)7373。(石川優子通信員)

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