コンビニ経営「全部挑戦」 鈴木名誉顧問、セブン設立50年

インタビューに応じるセブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文名誉顧問

 コンビニ最大手セブン―イレブンは、新たな流通業態として運営会社が設立されて今年で50年の節目を迎えた。経営者として国民の暮らしを便利にするサービスを次々と世に送り出したセブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文名誉顧問(90)が4日までに共同通信のインタビューに応じ「全部挑戦だった」と振り返った。

 総合スーパーのイトーヨーカ堂に中途入社した鈴木氏は、米国視察で目を付けたコンビニを日本に導入しようと、社内の慎重意見を押し切って契約手続きを主導。1973年11月にヨークセブン(現セブン―イレブン・ジャパン)の設立にこぎ着けた。

 セブン―イレブンのサービスは24時間営業や公共料金の収納代行、銀行業参入といった進化を続け、社会のインフラになった。その道のりを鈴木氏は「苦労したという記憶はあまりない。当たり前だと思ってやってきた」と話した。

 2016年に経営の一線から退いた後もコンビニに足を運ぶが、サービスや商品のことは考えないようにしているという。「現役でない私が言ったって雑音ですよ」と指摘した。

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