瀬戸内の離島で自転車ロードレース初開催 ヴィクトワール広島 攻略は万全か

自転車ロードレースの最高峰ジャパンサイクルリーグ(JCL)で7月8日(土)に広島・三原市の佐木島で初めて開催する「佐木島ロードレース」。離島でのプロレースの開催は全国で初めて。大会を主催する地元のヴィクトワール広島に密着しました。

6月9日、三原市にJCLのトップで元F1レーサーの 片山右京 チェアマンが訪れました。この日、ヴィクトワール広島の中山監督と大会スポンサー、三原市長とともに記者会見に臨みます。

広島大会は、8日は佐木島、9日は広島市西区の商工センターで、全9チームが参戦して、2日間連続で行われます。

ヴィクトワール広島 中山卓士 監督
「ことしは久保田(悠介選手)とともに優勝を目指していこうと考えております」

JCL(元F1レーサー) 片山右京 チェアマン
「広島という地域はサッカー・野球もまるでDNAの中にお祭りを作っていくというか、スポーツで元気になっていくという文化が根付いていて、誰もが知っているレースに必ずなっていくと思います」

漫画 “弱虫ペダル” の主人公に似ていると話題の 久保田悠介 。

ヴィクトワール広島 久保田悠介 選手
「ぜひ、地元・広島で優勝を目指して、あと1か月、最大限の準備をしていきたいと思います」

無事に記者会見が終了しました。

三原市 岡田吉弘 市長
「ロードレース大会を盛り上げることを通じて、いろんな地域や経済の活性化に つなげられるだろうという期待をしたというのがありますね」

JCL 片山右京 チェアマン
「最後、よかったねとなるには時間がかかる。がんばってください」

ヴィクトワール広島 中山卓士 監督
「がんばります」

片山右京 チェアマン
「全部、むちゃ振り」

6月29日、ヴィクトワールの選手6人が三原市の須波港にやってきました。故障でレースを離れていた 柴田雅之 。

ヴィクトワール広島 柴田雅之 選手
「この日曜日の試合で復帰できました」

― 全日本の?
「そうです」

ここからフェリーに乗って佐木島に向かいます。わずか18分の船旅です。

ヴィクトワール広島 久保田悠介 選手
「スピーディーなコースだよねえ」

中村圭祐 選手
「2か所登りがあるだけですもんねえ」

林伶音 選手
「レース後半になってくるとジワジワと足にくるコースだと思います」

柴田雅之 選手
「レオ! No.1 ウィー」

レオネル・キンテロ選手
「OK ガンバロウ」

柴田雅之 選手
「みんな、元気?」「元気!」

冬の試走は経験していますが、この夏の暑い時期の試走は今回が初。

久保田悠介 選手
「もうちょっと完全にフラットなのかと思っていたら、思ったより登っていたりするので、きついねえ。これ、だいぶ」

宮崎健太 選手
「風の向きがしょっちゅう変わりますね」

久保田悠介 選手
「変わるね」

宮崎健太 選手
「なんか、さっきまで追い風だったところが次、来たら、なんか向かい(風)になってねえ…」

久保田悠介 選手
「ってところが何か所かあったので」

宮崎健太 選手
「ずっと向かい(風)な感じしない?」

久保田悠介 選手
― それ、きついねえ。しかも暑いよね。
「たぶん暑いですね。これぐらいだったら、なかなか過酷なレースですね」

1周10キロのコースを12周するサバイバルレースですが、坂道になると…

久保田悠介 選手
「きょうは最初、みんなゆっくりって言っていたんですよ」

林伶音 選手
「カメラがあると、やる気になるんですよ。カメラ好きだから」

一度目のチャレンジは林が制し、ガッツポーズ。さらに試走は4周目に入り、最後の坂道での勝負となり、今度は中村が踏み切りました。

中村圭祐 選手
― 最後、踏んだねえ。
「踏みました。いい練習になっていますわ」

このコース、得意な選手は?

「レオが、登れるスプリンターなので、クライムスプリンター」

レオネル・キンテロ選手
「グッド」

柴田雅之 選手
「見に来てもらうなら楽しんでもらいたいっていう気持ちで、ぼくは。みんなで盛り上げていきたいと思います」

久保田悠介 選手
「絶対、勝たんといけんですね。優勝で」

昼食は島のお好み焼き店「でめきん」。広島から移住してきた大将がアウトドアで焼いてくれます。

お好み焼き でめきん 三満善治 オーナー
「ぼくもあの日はオープニングで和太鼓打つんですよ。トラックのステージでね。なので店はやれないんですよ」

海を見ながら食べるお好み焼き。当日、島の道路は全面通行止めになるなど島の方の協力なしではレースイベントは成り立ちません。お客さんともすっかり打ち解けていました。

店を訪れていた人
「いいお方に会えて、わたしもエネルギーをいただきました」

試走の後、選手らは佐木島大会の冠スポンサー、三原市に本社を置く山陽建設の社長らにあいさつ。4階に新たに設置された自転車レースが体験ができるエアロバイクに選手が乗り、本気のデモンストレーション。

集まった社員から拍手を浴びていました。

山陽建設の社員たち
「迫力があって、すごく早かったので、ぜひ、現地に行ってみたいなと思いました」
「同じ年齢ぐらいの選手たちががんばっていて、すごいと思います」

その日の夕方、中山監督が三原の商工会議所の会合に出席し、PRしました。2回目以降も継続も見すえ、地元企業の協力を訴えました。

三原商工会議所 森光孝雅 会頭
「(中山監督の)人柄にひかれると同時に選手のみなさんを応援させていただく中で、ぜひ、経済界としても一緒になって、この三原を盛り上げていこうと、ヴィクトワールを盛り上げていこうという機運が日々、高まっております」

ヴィクトワール広島 中山卓士 監督
「本当にご尽力いただいて、なんとかなっていますので、飽きられないように常に新しいことをして、いい大会になれるようにと思って」

― 今週8日(土)は三原で佐木島ロードレース、9日(日)は西区の商工センターで広島クリテリウムが行われます。ヴィクトワール広島はことし好調で、現在、3位につける強豪チームとして優勝を狙います。それぞれの会場で応援してみてはいかがでしょうか?

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