王子公園の大学誘致 関西学院に応募取り下げ求める署名5750筆 市民グループが提出、経緯説明も要望

関西学院の正門前でビラ配りを行う市民団体のメンバーら=西宮市上ケ原一番町

 神戸市が計画する王子公園(神戸市灘区)の再整備を巡り、地元住民らでつくる「王子公園・市民ミーティング実行委員会」は4日、市の大学誘致で優先交渉権者に選ばれた学校法人関西学院(兵庫県西宮市)を訪れ、応募の取り下げを求めた5750筆分の署名を提出した。

 神戸市は昨年12月、現在の王子スタジアムを公園北側に新築・移転し、跡地に大学を誘致する基本方針を策定。公募には関学のみが参加し、今年6月に選考委員会の審査を通過して優先交渉権者に決定した。

 同実行委は同公園施設の存続や現地でのリニューアルなどを求め、大学誘致に反対する。5月中旬から同公園周辺をはじめ市内各所で署名活動に取り組んだ。

 この日は実行委メンバーらが関学広報室を訪ねて署名を提出。加えて、大学誘致に応募した経緯や同公園に進出する目的などを説明する機会を8月に設けるよう要望した。実行委によると、関学側は検討する姿勢を示したという。

 実行委の金丸正樹事務局長は「大学が進出することで住民の生活環境が悪化する恐れがある。市民の声に耳を傾けてほしい」と話した。(金 旻革)

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