ミュージカル『スクールオブロック』プレライブレポ Rockで熱いパフォーマンス!

2020年、新型コロナウイルス感染拡大により全公演中止を余儀なくされた本作。3年の時を経て遂に、日本初演が実現する。
2003年、ジャック・ブラックが主演し、後にロック映画の金字塔と銘打たれることとなる映画「スクールオブロック」のミュージカル版は、言わずと知れた名作曲家、アンドリュー・ロイド=ウェバーの手によりミュージカル化され大ヒットを記録。満を持して来夏、日本版が上演となる。

主人公の熱血バンドマン、デューイ・フィン役には、西川貴教と柿澤勇人がWキャストで出演が決定。デューイが教師となる名門校の校長ロザリー・マリンズ役に濱田めぐみ。デューイの親友ネッド・シュニーブリー役に梶裕貴と太田基裕(Wキャスト)、ネッドの恋人パティ・ディ・マルコ役にはいだしょうこと宮澤佐江(Wキャスト)という豪華キャスト陣が集結。

さらには、メインキャストとなる子供たちは、大規模なオーディションによって決定。
日本版の演出は劇作家・演出家として日本の演劇界を第一線で牽引し続ける鴻上尚史が手がける。

公演に先駆けてプレライブが行われた。まず、司会進行はフジテレビアナウンサー・生田竜聖、作品の解説を。最前列には、幸運にも今回のプレライブに参加できたオーディエンスの方々、もちろんROCKなのでスタンディング。コール&レスポンスの練習。

合図と共にデューイ・フィン役の柿澤勇人とバンド(チームコード)らが登場。この作品のメイン曲でもある「School Of Rock」を熱唱。演奏がとにかくノリノリで上手い!のっけからハイテンション!初日までおよそ1ヶ月ちょっとあるが、完成度の高さを伺わせる。

これが終わり、トークセッション。MCと西川貴教と柿澤勇人、そして生徒役の子供たちが順番に挨拶。全員がオーデション、人生初のオーデションの子も。緊張の面持ちで挨拶&自己紹介。ロックポーズを決めたり、手を振ったり、元気いっぱい。

それからメインキャストと日本版演出・上演台本を担う鴻上尚史が登壇した。
鴻上尚史はオファーを受けた時「ストーリーと楽曲の良さ、映画ももちろん観ました。(オファーを受けて)『よっしゃ!』」とコメント。そしてW主演、西川貴教は「たまたまNYで観ました」と語る。「チケットが取れたのが、それしかなくって…感動しました。まさか、お鉢が回って来るとは」と作品との運命の出会いを。「皆さんと一緒に盛り上がらないと楽しめない、観にくるっていうよりもキャストの一人として来ていただきたい」とコメント。柿澤勇人は「キャラクターの魅了はピュアでいること。彼みたいに生きたい、という憧れ。この憧れを持って演じたい、大切にしたい。セリフに『完璧にやることじゃない…』完璧を求めがちですが……(主人公が)子供たちに出会うときは二日酔い。だから僕も酒を解禁してみようかな(ここで鴻上尚史が『酒癖が悪い』と暴露、思わず『いうな!』と叫ぶ柿澤勇人)完璧求めて頑張ります」と挨拶。濱田めぐみ演じるロザリーはデューイが勤めることになる名門進学校の校長役。「ロザリーは集団を相手にしてて個々を見ていない、もしかして個性を見られていなかった過去がある?かも。人間として一番変化していくキャラクターでメリー・Pとは真逆な訳です」とコメント。ネッド・シュニーブリー役の梶 裕貴は「楽しみにしてて…すごく嬉しい、子供たちがRockで元気を貰えます。原作映画が元々好きでしたので、観直して…作品のテーマでもある『Rock』全力で楽しみたい」と語り、同じくWキャストの太田基裕は「ネッドはひ弱な人間です。彼なりの葛藤、感情、人間らしい人物です。コメディ要素を交えつつ愛していただける人物像を」と意気込む。パティ・ディ・マルコ役のはいだしょうこはNHK『おかあさんといっしょ』第19代目うたのおねえさん。「雰囲気が違う、素晴らしい演奏とパワー、子供達がすごい!頑張ってる!生演奏を毎回楽しんで、みんなで一つになって!」と子供達のパワーを大絶賛。Wキャストの宮澤佐江は「パティ・ディ・マルコは一番の常識人。『家賃払え』って言ったり、怒ってるけど、その怒っている理由に共感していただけるかと。強い意志、魅力的な人物です」と語る。
また楽曲について柿澤勇人は「ものすごくキャッチー、どの曲も一回聴けば覚える!やる方は…キーがクソ高い(笑)。勘弁してほしい(笑)、心してないと届かないかな?」と楽曲の素晴らしさと難しさを語る。
鴻上尚史は「こんなにご機嫌でキャッチーな曲で笑い飛ばせるのはクリエイターとしては『やられた!』…デューイは才能がないのに夢を見続けて子供達から勇気をもらって成長する、みんな成長するんです」と語る。
ここでトークセッションは終了。それから、濱田めぐみが「Where Did The Rock Go?」を歌唱。その前に濱田めぐみからこの楽曲についての解説「心の中を吐露してる曲でスローバラードです。ロックは全然歌わないです。自分を曝け出す曲です」と語ってからオアフォーマンス。しみじみとした曲調で聴かせる。

それから「Stick It To The Man」、西川貴教とチームビート。

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鴻上尚史「間違いなく面白い作品になります」
柿澤勇人「日々、稽古に励んでます。まだまだやること覚えることたくさんあるし、僕もみんなも課題がたくさん、たくさんあります…ひとつひとつクリアして、大千秋楽まで階段を上っていきたい。熱い夏をお楽しみに」
西川貴教「あっという間に終わっちゃうような勢いのある舞台、(中止になった)2020年の子達の思いを、みんなの思いを乗せて!ぜひ、会場におこしください!」

キャスト
デューイ・フィン役:西川貴教/柿澤勇人(Wキャスト)
ロザリー・マリンズ役:濱田めぐみ
ネッド・シュニーブリー役:梶 裕貴/太田基裕(Wキャスト)
パティ・ディ・マルコ役:はいだしょうこ※/宮澤佐江(Wキャスト)
阿部 裕、神田恭兵、栗山絵美、多岐川装子、俵 和也、丹宗立峰、ダンドイ舞莉花、中西勝之、西野 誠、湊 陽奈、安福 毅 (五十音順)
スウィング:AYAKA、森内翔大
※はいだしょうこ:ロザリー・マリンズ役カバー

ストーリー
アマチュアロックバンドのギタリストのデューイ(西川貴教/柿澤勇人)は心からロックを愛する男だったが、その熱すぎる情熱と勝手なパフォーマンスが原因でバンドをクビになってしまう。友人ネッド(梶 裕貴/太田基裕)のアパートに居候しているデューイだが、貧乏で家賃すら払えず、ネッドの恋人パティ(はいだしょうこ/宮澤佐江)と喧嘩し住む場所も無くなりそうな最悪な状況に。そんな時、ネッドに私立学校の臨時教師の話が舞い込み、仕事が欲しかったデューイはネッドになりすまして名門ホレス・グリーン学院へと向かう。
厳格なロザリー校長(濱田めぐみ)のもとエリート進学校として名高いホレス・グリーン学院だが、デューイは厳格な規律の多い学校で過ごす子供たちが無気力な事に気がつき、さらに担任したクラスの子供たちに音楽の才能があることも見つけ、子供たちとバンドを組んでバンドバトルに出場することを思いつく。そして、学校や親に気づかれぬよう、授業と称して子供たちにロックのあらゆることを教え始める。クラシックしか耳にしたことがないような生徒たちは、最初は困惑していたが、やがてデューイの陽気な人柄やロックの開放感、ありのままの自分を認めてくれるデューイに魅力を感じはじめ、一緒にバンドバトルを目指して猛練習を始める。ある日、デューイが偽物教師だということがバレてしまうが、デューイとのロックを通し変わり始める子ども達の変化は、周囲の大人たちをも変えていくことになる。

概要
ミュージカル『スクールオブロック』
期間会場:
東京:2023年8月17日(木)~9月18日(月祝)東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
大阪:2023年9月23日(土祝)~10月1日(日)大阪・新歌舞伎座
主催:ホリプロ/フジテレビジョン/TOKYO FM/キョードーファクトリー
企画制作:ホリプロ
スタッフ:
音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー
脚本:ジュリアン・フェロウズ
歌詞:グレン・スレイター
日本版演出・上演台本:鴻上尚史 訳詞:高橋亜子 音楽監督:前嶋康明
振付:川崎悦子 美術:松井るみ 照明:中川隆一. 音響:山本浩一
衣裳:十川ヒロコ ヘアメイク:宮内宏明
歌唱指導:山口正義 歌唱指導補:堂ノ脇恭子
演出補:豊田めぐみ 演出助手:元吉庸泰 舞台監督:北條 孝

公式公演ページ https://horipro-stage.jp/stage/sor2023/
公式HP https://sormusicaljp.com/

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