兵庫県がマイナひも付けデータ総点検へ 独自に本部設置、秋までに結果公表

マイナンバーについて県庁独自の総点検本部の設置を発表する斎藤元彦知事=神戸市中央区下山手通、兵庫県庁

 マイナンバー制度を巡って相次ぐトラブルを受け、兵庫県の斎藤元彦知事は4日、県庁内に副知事をトップとする総点検本部を設けると発表した。ひも付け情報を扱う庁内の担当課や、各市町と情報や課題を共有し、必要に応じて研修や国への要望を行う。都道府県による独自の組織設置は異例という。

 国は6月末に総点検本部を設置。他人情報のひも付けが判明したマイナ保険証だけでなく、税や年金、児童手当などの29項目についてもデータに誤りがないか、秋口までに点検する方針を示している。

 県市町振興課によると、県が所管するひも付け情報は、障害者手帳や生活保護など複数あり、担当省庁から各担当課にそれぞれ指示があるという。

 県の点検本部は各課の進捗状況を一元的に管理し、人手が足りなければ部内外から応援を検討する。各市町が担う点検業務についても、研修などの形でフォローしていく。

 6日に点検本部の初会合を開いて現状を共有し、秋までに結果をまとめて公表する予定。斎藤知事は「迅速な対応と全体の交通整理が必要。国や市町と歩調を合わせて点検し、県民に安心してもらいたい」と述べた。(金 慶順)

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