SUPER BEAVER単独インタビュー 富士急ハイランドで開催、初の野外ワンマンは「自身最大規模の夏祭り」

6月30日放送(25:29~)の『バズリズム02』に出演したSUPER BEAVER。entax取材班の独自取材2回目は、新曲『儚くない』(読み:はかなくない)の魅力をさらにひも解いてもらった。また、ライブハウス、ホール、アリーナとさまざまな会場でツアーを行っている彼らだが、7月22日(土)、23日(日)に、初の野外ワンマン『SUPER BEAVER 都会のラクダSP~真夏のフジQ、ラクダにっぽんいち~』(富士急ハイランド・コニファーフォレスト)を開催する。今までにないスタイルの公演について、どのようなものになるのか話を聞いた。

■上っ面のきれいさではなく、体温を感じられる楽曲を作りたかった

――『儚くない』は壮大なナンバーなのですが、間奏のギターソロ部分でノイズがかかっていて。それがかえって曲の美しさや温かさを強調しているようにも聴こえました。実際、どのような意図で間奏をノイジーにしたのでしょうか?

柳沢亮太 ギターソロを思いっきりひずませたい、というのもデモの時点からアイデアとしてはありました。壮大なキャパシティもありつつ、実は演奏は結構タイトなんです。できあがったものとしては、音数もいろいろな音が鳴っているようで、実は必要最低限しか鳴っていない。そういった中で描きたかったのは、上っ面のきれいさというよりは、体温を感じられるものを、と思っていました。

あえて音を汚したいという意味ではなかったんですけど、どこかにいびつさというか、何かドキッとするものを入れたいなというのは最初から思っていて。今回のストリングスのフレーズは美しいというか、柔らかくきれいなものを表現してくださっていますが、それとは真逆に音としてはいびつなものを同居させたいと思っていました。

――なるほど。そして『儚くない』のサウンドは、演奏している皆さんの表情が浮かぶように、1つ1つの音がとても深く響いてきますね。

上杉研太 そうですね。ちゃんとどの楽器にも耳が行くような感じになっていると思います。すみ分けがしっかりできているというか、それこそギターを重ねているところが圧倒的に少なかったりして。先ほどのソロのところもギターは1本しか鳴っていなくて、ドラム、ベース、ピアノ、あとはストリングスで構成されています。

もともとSUPER BEAVERはどの楽曲でもそうなんですけれど、よりおのおのの持ち場がしっかり見えるようなアンサンブルになっていると思います。それはソロだけではないところも自然とパートごとに追いかけて聴くことができて。それで、さらに曲の中に入っていけるようになっているんじゃないかなと感じます。

そういったところもプロデューサーの河野圭さんと一緒にやらせていただいて、とてつもなく良かったところの1つかなと思います。

■大規模なステージセットのライブはもちろん、メンバーの個性がにじむブースにも注目

――そしてライブの予定も目白押しですが、まずは7月22日(土)、23日(日)に富士急ハイランド・コニファーフォレストにて開催される「SUPER BEAVER 都会のラクダSP~真夏のフジQ、ラクダにっぽんいち~」について伺いたいのですが。熱いライブが控えていますね。

渋谷龍太 バンドの状況的にも熱い時期ですし、実際季節も暑い時にやりますね(笑)。

――富士急ハイランドというロケーションから普段の公演とはまた違う感じなのかなと思いますが、どんなライブになりそうですか。

渋谷龍太 今までライブを重ねてきて、ライブハウスやホール、最近はアリーナという会場でもできるようになってきているんですけれど、自分たちが楽しめることというのは、すごく大事にしています。それと同時に、僕らは見に来てくださる方が、自分で選んでいろいろなところに行って、SUPER BEAVERを見て、楽しんでもらえるようにしたいなとずっと思っているんです。

だからいろいろなところでライブをやっていて、それこそ今年はアコースティックをやったりして(2023年1月にコットンクラブとビルボードライブ大阪、NHKホールで全7公演の『SUPER BEAVER アコースティックのラクダ』ツアーを開催した)。また新しい軸でお客さんに楽しんでもらえるようなことをやりたいなと思いながら活動しているんですよ。

今回は野外の自身最大キャパシティで初めての2days。しかもライブ以外にもフェス的な楽しめる要素、それこそメンバーの個性がにじんでいるようなブースやグッズがあったりします。

アミューズメント的な要素でも楽しんでもらえるし、もちろんライブも今までの僕らのステージとも違う大きな規模で。そういったセットを後ろに携えてやったら、お客さんにもまったく別の体験をしてもらえるんじゃないかなと思っています。

そういう側面で見てくださる方が楽しんでくれたら最高だなという気持ちと、自分たちもその規模で2日間やれることに対して相当ワクワクしています。双方が楽しい時間を作ることができればいいなと考えて、今その日に向けて頑張っています。

――まさにお祭りですね。

渋谷龍太 そうですね。そういう側面もあったらいいなと思います。

――メンバーの個性がにじむブースということですが、藤原さんは、どんな個性を爆発させる予定でしょうか?

藤原“35才”広明 メンバー個人のブースで、僕は『縁日』というテーマがありまして。

――縁日! 藤原さんのイメージ通りのテーマですね。

藤原“35才”広明 多少おもしろさをねらって……、ということもあるんですけど(笑)。他のメンバーもそれぞれブランドさんとのお洋服のコラボやご飯、お酒もあったりして。僕は祭りのちょっとゆるい方に参加してみるという感じですね。参加というか、僕はそこにはいませんけれど。

上杉研太 メンバーはいないけれどね(笑)。

――楽しみにしています。個性が発揮されているということですね。

藤原“35才”広明 そうですね。ライブは真面目にやっているので、そういうところぐらいは砕けていこうかなというスタンスでやっております。

【SUPER BEAVER Profile】2005年に高校の先輩・後輩である渋谷龍太(Vo)&上杉研太(Ba)、柳沢亮太(Gt)に、柳沢の幼なじみの藤原“35才”広明(Dr)が加わり結成された東京出身4人組ロックバンド。2009年シングル『深呼吸』でメジャーデビュー。2011年に所属レーベル・事務所を離れて、インディーズへと活動の場を移し、年間100本以上のライブを実施。その後、日本武道館、国立代々木競技場第一体育館のワンマン公演を開催し、即日ソールドアウト。2020年に結成15周年を迎え、メジャー再契約を果たす。その後、ドラマやCM、そして映画『東京リベンジャーズ』主題歌を3作連続でつとめる。7月には自身最大キャパシティとなる富士急ハイランド・コニファーフォレストにてワンマンライブを2日間開催予定。今最も注目を集めるロックバンド。

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