2021年の参議院の補欠選挙で問題視された「コシヒカリ」発言を受けて、静岡県の川勝知事が返上すると表明していた給与やボーナスが返上されていなかったことが分かりました。県民はどのように受け止めたのでしょうか。
<静岡県 川勝平太知事>
「(ボーナスを)返上しておりません。2年前の12月に私の不適切な発言があり、議会の方でボーナスの返上を申し出たが、受け入れられなかった」
ボーナスをめぐる今回の騒動のきっかけになったのは、21年の“あの発言”でした。
<静岡県 川勝平太知事>
「あちら(御殿場市)はコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている」
川勝知事のいわゆる「コシヒカリ発言」が、辞職勧告を審議する「県政史上初の事態」にまで発展。
<静岡県議会 宮沢正美議長(2021年11月)>
「66票中、賛成47票、反対19票で川勝知事への辞職勧告決議案は可決されました」
県政史上初となる辞職勧告を受けて川勝知事は…。
<川勝平太知事(2021年11月)>
「極めて深刻に受け止めています。これから年末にかけて猛省の期間にしたいと思います。これから(12月)議会もありますが、区切りをつけて来年は生まれ変わったような人間になってみようと思う」
再生を誓った川勝知事。自身へのペナルティとしてボーナスと給与合わせて440万円あまりを返上すると表明していましたが、実現しませんでした。返上されなかった理由について聞くと…
<川勝平太知事>
「『給料の返上によってケリをつけたと思ったら間違いだ』と『そういう形でケリをつけさせないんだ』という動きがあったので、そうせざるを得なかった」
<滝澤悠希キャスター>
「では、知事が返上していないことについて街の人はどう思っているか、話を聞いてきます」
<街の人>
「いい加減、極端に言えば。信用がなくなってしまう」
「おかしい。言っていることが違うので、どうかなと思う。そういうことを言ったなら、責任をとって言った通り(返上)した方がいい」
一方で…。
<街の人>
「あんまり細かいことにこだわってもしょうがない」
Q.そんなに気にならないですか?
「御殿場でコシヒカリを作っていて、いろいろと思うところはあるが、そんなに目くじらを立てる必要はないのではないか」
コシヒカリ発言の矛先となった御殿場市の市民は…。
<御殿場市民>
「しっかり謝っていただいたりもしているので、そこはよろしいかなと思いましたけど。今回のボーナスの件は少し納得がいかない気がする」
「御殿場のいいところ、特色みたいなのを悪いように言っといて、それはちょっと寂しい」
「子どもたちがそういうのを見て、嫌な気持ちになっていると思うので、大人としてもしっかりとしてほしいなと思います」
県議会の最大会派は、川勝知事に責任を持って行動してほしいと話します。
<自民改革会議 増田享大代表>
「公人であり、県のトップだから責任をもった発言、見合った行動を実行してもらうことを誰しもが求める」