【DeNA】絶体絶命のピンチ抑えたエスコバー バウアーのサポート役も 「当たり前、だってチームメイトだよ」

【横浜DeNA―ヤクルト】5回、2死満塁を無失点に抑えほっとした表情を見せるエスコバー=横浜(立石 祐志写す)

◆横浜DeNA3-4ヤクルト

 横浜DeNAは4日のヤクルト戦(横浜)に3-4で競り負けた。惜敗したものの、中継ぎ投手陣たちは好リリーフを見せ、中でもエスコバー投手は見事な火消しを披露した。

 同点に追いつかれた五回。なおも2死満塁のピンチで、2番手のエスコバーがマウンドに上がった。昨季の三冠王、村上宗隆と対峙(たいじ)。しかし、コースを突いたスライダーを取ってもらえずカウント3-0となると、球場全体がざわつき始めた。

 それでも背番号62は冷静さを失わない。「初めてそういう状況になったわけではない。今までも経験していたし、落ち着いていた。3ボールにはなったが、ムラカミが振ってこなかったというだけ」(エスコバー)。153キロの直球を連続で投じて追い込むと、続く6球目も渾身(こんしん)の154キロ。バットを詰まらせて、左飛で絶体絶命の危機を乗り切った。

 来日7年目左腕の役割は、抑えることだけではない。新外国人のウェンデルケンやバウアーから野球を中心に、日本の生活や文化などについて助言を求められることも多く、「外国人の1年目では同じようなことを感じている。ベイスターズの野球ではルーティンがこんな感じだよという話をしている」とサポート役を買って出ている。

 今季は自らも2軍降格を経験する苦しい時期もあったが、「(サポートは)当たり前だ。だってチームメートだよ」。その言葉が、新外国人投手たちに対する心強さを物語っていた。

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