台湾議長、与那国島を訪問 定期航路開設で意見交換

沖縄県・与那国島から船で台湾に到着した游錫コン立法院長(右)と「日華議員懇談会」の古屋圭司会長=4日、宜蘭県蘇澳(共同)

 台湾の游錫コン立法院長(国会議長)らは4日、北東部・宜蘭県蘇澳の港を船で出発し、日本最西端の沖縄県・与那国島を訪問した。与那国島では超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の古屋圭司会長(自民党)らと合流し、同日中に台湾に戻った。游氏は将来的な定期航路開設に触れ「一日も早く実現できるよう期待している」と話した。

 立法院長の与那国島訪問は初めて。蘇澳から同島までは約110キロ。日本が中国を念頭に南西諸島の防衛力強化を図る中、この地域での日台連携の動きに中国は神経をとがらせているとみられる。

 古屋氏は記者団の取材に応じ「台湾有事は日本有事」との見方に賛同し、日本と台湾の距離の近さを感じたと表明。「共通の価値観を持つ地域、国々で連携することが中国に対するけん制につながる」と述べ、定期航路開設を含む経済での連携も重要だとの認識を示した。与那国島で游氏と懇談した糸数健一与那国町長は「これを弾みに、国にも引き続き(定期航路開設を)要請していく」と意欲を示した。

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