【ベトナム】米映画「バービー」、領有権問題で上映禁止[媒体]

ベトナム文化・スポーツ・観光省映画局は3日、21日に公開予定だった米映画「バービー」の国内上映を禁止すると発表した。中国政府が主張する南シナ海の領海線「九段線」が地図上に引かれている場面が映っていることが理由という。3日付VNエクスプレスが伝えた。

国内大手映画チェーンのギャラクシー・シネマやCGVなどでは同日、ウェブサイト上で同映画の上映時間に関する情報などを削除した。

「バービー」は着せ替え人形のバービーを実写映画化したもので、日本では8月11日から公開予定。

ベトナムでは過去にも、複数の映画が「九段線」の描写を理由に上映禁止になっている。2019年10月には、米中合作のアニメ映画「アボミナブル」の劇中に「九段線」が映り込んでいたため、公開から10日後に上映中止に。これを受けて、文化・スポーツ・観光省は配給会社のCGVに1億7,000万ドン(約7,200米ドル、104万円)の罰金を科した。22年3月には同様の理由で、米アクション映画「アンチャーテッド」も公開前に上映禁止となった。

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