黒部市民病院に手術支援ロボ 9月にも3領域で運用 新川圏で初

導入したダヴィンチの機能を説明する寺田副院長=黒部市民病院

 黒部市民病院は4日、新川医療圏では初めて導入した内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」を公開した。外科、泌尿器科、呼吸器外科3領域のがん手術で9月下旬にも運用を始める。手術の安全性を高め、患者の負担軽減を図る。

 ダヴィンチは、医師が内視鏡カメラで捉えた3D画像を見ながら、3本の鉗子(かんし)のロボットアームを操作する。手ぶれ補正機能があり、精密な動きが可能。少ない医師で手術できる利点もある。

 鉗子を入れるのは7ミリの傷4カ所で済み、出血量、痛みともに軽減され、入院日数も腹腔(ふくくう)鏡手術などより1、2日短縮できる。導入費は2億8314万円。運用後1年で大腸がん40例、前立腺がん20例、肺がん20例の適用を見込んでいる。

 副院長の寺田逸郎外科部長は、これまで遠方に赴かなければできなかった手術が可能になるとし、「手術後も継続的に検査、治療は必要であり、術後対応を含めて地域で完結できるメリットは大きい」と話した。

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