低速電動車 住民の足に 富山・大沢野地域で運行実験、買い物・移動手段に活用

電動車に乗りスーパーへ向かう利用者

 富山市は4日、大沢野地域で「グリーンスローモビリティ」と呼ばれる低速で走る電動車の運行社会実験をスタートした。JR高山線笹津駅と大阪屋ショップ大沢野店間の約3.8キロをルートに設定。8月31日まで約2カ月運行し、買い物や公共施設へのアクセスなど住民の生活の足として活用できるか検証する。

 グリーンスローモビリティは、時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した移動サービス。富山市は2020年から富山駅北口エリアや岩瀬地区などで運行実験をした。今回はIR高山線の沿線で、スーパーや公共施設などが点在する大沢野地域で効果を確かめることにした。

 駆動力があるランドカータイプ(定員6人)を使い、笹津駅と大阪屋ショップ間を1日4往復する。乗降場所は大沢野会館や市営住宅笹津団地など計9カ所設けた。

 初日は買い物に出掛ける住民らが早速利用した。笹津駅から乗車した谷口伊智子さん(82)は「乗り心地も良かった。また利用したい」と笑顔を見せた。市は乗客にアンケートを取り、本格運用を検討する。

 利用は火~木曜の午前10時~午後4時10分まで。大阪屋ショップでは買い物のため約30分待機する。予約不要で運賃は無料。

大沢野地区で新たに運行が始まったグリーンスローモビリティ

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