【「アラクオ」リレーインタビュー第1回】曽田陵介が佐藤大樹に寄せる“揺るぎない信頼”、念願の初共演に感じている思いを明かす

EXILE/FANTASTICSの佐藤大樹さんが地上波連続ドラマ単独初主演を務める新ドラマ「around1/4(アラウンドクォーター)」(ABCテレビ・テレビ朝日ほか)。かつてのアルバイト仲間だった新田康祐(佐藤)、平田早苗(美山加恋)、橋本明日美(工藤遥)、横山直己(松岡広大)、宮下一真(曽田陵介)ら5人が、アラサー前の25歳=アラクオを迎える中、それぞれが直面する“25歳の壁”、そして“恋の分岐点”にフォーカスを当て、人生と恋に悩み傷つき過ちを繰り返しながらも自分なりの乗り越え方を見つけていく姿を、等身大のキャラクターとリアルなセリフとともにみずみずしく描いていく。

TVガイドWebでは、クランクイン前に敢行したドラマ「アラクオ」(「around1/4(アラウンドクォーター)」)を彩るメインキャスト5人のリレーインタビューを本日7月5日からスタート。初回は、一見順風満帆に見えながらも、実は焦りと惑いの真っただ中にいる駆け出しの美容師・宮下一真を演じる曽田陵介さんが登場。先月まで放送されていた「unknown」(テレビ朝日系)にも出演するなど、目覚ましい活躍を見せる曽田さんを直撃すると、演じる一真に対しての悩み、そして主演の佐藤さんに対する熱い思いが見えてきた。

――「around1/4」というタイトルを聞いた時はどんな印象を受けましたか?

「(台本を)読む前までは『“アラウンドクォーター”って何だろう?』と思いました。なかなかない言葉ですよね。聞いたことがなかったけど、“人生の4分の1=25歳でアラウンドクォーター”と聞いて、『なるほどね。あ、俺アラクオじゃん!』と思いました(笑)」

――原作は読まれましたか? 印象の変化などもあれば教えてください。

「読みました! 地元の友達や大学の友達で原作の中のような出来事はすごくあって。だから、『あ、分かるわ』みたいな気持ちになって、共感できる物語でした」

――その中で曽田さんは、5人の中でも最年少の一真を演じます。役についてはどんな印象を受けましたか?

「ニュアンスがすごく難しいなと思いました。なんというか、思っていることがあってもうそをついてしまうことがあって、でも僕自身はあまりうそをつくことがないから、そこをどう見せるかは難しいですね。みんな葛藤している中で、全部違う悩みだけど、悩み自体は実はすごくシンプルなのかなって。どれも難しい悩みなんですよね」

――一真との共通点などはありますか?

「好きだからこそうそをついてしまうことや、『この人に気に入られたい』と思うのは人間誰にでも絶対あると思うので、一真のそういう部分は共感していただけるところが多いんじゃないかなと思います。自分では浮気じゃないと思っているのに、他の人の基準だったら浮気かもしれなかったり、自分では決められない絶妙な人間の物差しみたいなところが出てくるので、そこで揺らぐ人は多いのではないかと思っています」

――一真には思っていることがあってもうそをついてしまう一面がありますが、さまざまな作品に出演されることが増えてきた中で、芝居に対して自分から思っていることを伝えたり提案することも増えてきたのではないでしょうか?

「そうですね、さまざまな役に挑戦できるようにはなりました。『これ、こういう気持ちなんですけどどう思いますか?』みたいな投げかけが楽しい部分でもありますし、思いついたことは言った方がいいのかなとは思いますね」

――前クールでは「unknown」にも出演されていましたが、そこでも役作りについて自分から相談しにいくことはあったのでしょうか?

「でも、僕の役はそこまで怪しい感じではなかったんですよ(笑)。瑠東東一郎監督も『自由にやっていいよ』という感じだったので、僕も自由にやらせていただきました。その中で、瑠東さんが『ここってどんな気持ちでやってる?』と聞いてきてくださることもあって、役者と監督のコミュニケーションが取れている現場だなと思いましたね。すごくありがたかったです」

――周りの役者もベテランの方々が多かったかと思います。そういった現場の雰囲気から感じることはありましたか?

「それが、すごく楽しいんですよ! 『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)からのチームなので、すごく自由でアドリブとかもぶっこんでくるんですけど(笑)、芝居に対しては本当に真剣で。テストでふざけてめちゃくちゃなことをしても、本番でスイッチが入った時は一瞬でその世界観に入れるんです。そこはすごく尊敬していますし、『やっぱりすごいな』と思いました」

――刺激を受けた部分も多そうですね。

「そうですね。なかなかまねはできないです。芝居だけではなくて、現場でもみんなとコミュニケーションを取ることができて、高畑充希さんもすごく話しかけてくださって。芝居じゃない現場での過ごし方でも尊敬できるところがたくさんありました。やっぱり、仲が良いからこそ言えるセリフも(台本の中に)あるので、オフの部分でその関係性を作るところは見習わないといけないなとは思いましたね」

――「unknown」ではアドリブが多かったとのことですが、「アラクオ」の現場でもアドリブを入れていくこともあるのではないでしょうか?

「(周囲からの『おお…!』という声を聞いて)いや〜、入れられるかな(笑)。みんなでいるシーンとかならいけそうかもしれないです(笑)。でも、小手伸也さんとかすごいですからね。ずっとアドリブでいっているから、そこから全然戻らない。でもすごく面白いんです。何がくるか分からないから、逆にこっちからも聞くし、新鮮な感じで思わず笑っちゃいました(笑)」

――今作では同年代のキャストが多いですよね。先ほど本読みをされていたと伺いましたが、これから楽しみなこと、期待することはありますか?

「本読みしたところは5人が集まるシーンで、キャラがみんな違ってバランスがいいなと思いましたね。主演の大樹くんは、今までもすごく仲良くさせていただいていて、『いつか一緒に共演したいね』みたいな話をしていたんです。それで、この作品に出演が決まって『あ、大樹くんとできる!』となった時はすごくうれしかったです。大樹くん、結構いじれる人なんですけど(笑)、でもそれって仲良くないと分からないじゃないですか。そういうところは作品にもちょっと出してもいいのかなと思います」

――先日佐藤さんを取材させていただいた際に、「自分が引っ張っていく」とおっしゃっていました。

「その部分は存在感がすごく大きい人だと思います。大樹くんは頼もしいですし、ちゃんと礼儀正しい人なので、みんなを引っ張ってくれる座長だと思っています。でも、僕はいじります(笑)」

――ちなみに、差し入れにも力を入れるともおっしゃっていました(笑)。

「マジですか!? ちょっとうちもやりましょう!(笑)」

――お話を聞いていると、楽しい現場になりそうですね。

「そうですね。座長が大樹くんみたいな人だったら、自ずと現場の雰囲気もすごい良くなると思うので楽しみです。難しいシーンも、話し合って1個ずつやっていこうと思っているので、不安よりも楽しみが大きいですね」

――今作は5人それぞれの主張の強さも見どころかと思いますが、注目ポイントを教えてください。

「僕と同年代の方は男女関係なく見ていただけるドラマだなと思います。キャラクターもそれぞれ個性豊かなので、自分と似ている人を見つけて、『うわ、分かるわこれ』みたいな、解決はできなくとも『自分だけじゃないんだ』と共感していただける人が増えたらいいんじゃないかなと思います」

インタビュー終わりに5人の中でのお気に入りキャラクターを聞いてみると、「難しいですね、みんなエグいからな…」と頭を抱えていた曽田さん。すると、「それこそ“unknown(未知)”ですよね(笑)。でも、一真は真っすぐでいいです。僕は好きなんですけど…もうちょっと台本を読み込みます!」と気合を入れ直し、これから曽田さんが作り上げていく一真に一層期待が高まることとなった。

明日7月6日は横山直己を演じる松岡広大さんが登場。ミステリアスな雰囲気を持つ直己にピッタリな松岡さんが考える“25歳という多感な時期”とは。

【プロフィール】

曽田陵介(そた りょうすけ)
1997年10月24日生まれ。島根県出身。主な出演作にドラマ「不幸くんはキスするしかない!」(MBS)、「彼女、お借りします」(テレビ朝日ほか)、「サワコ〜それは、果てなき復讐」(BS-TBS)、「ショジョ恋」(FOD)、「unknown」(テレビ朝日系)、映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(2023年)など。7月7日公開の映画「交換ウソ日記」への出演を控える。

【番組情報】

ドラマL「around1/4(アラウンドクォーター)」
テレビ朝日
7月8日スタート
土曜 深夜2:30〜3:00
ABCテレビ
7月9日スタート
土曜 午後11:55〜深夜0:25
※ABCテレビでの放送終了後、TVer、ABEMAで最新話を見逃し配信

取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/尾崎篤志 ヘアメーク/関東沙織 スタイリスト/椎名倉平

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