野党、保険証廃止の見直し主張 マイナ問題で追及へ、閉会中審査

河野太郎デジタル相

 マイナンバーを巡りトラブルが続出している問題で、衆院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成特別委員会は5日、閉会中審査を開いた。野党は自治体などの態勢が整わない中、カード普及を急いだのがトラブルの原因だとして政府の責任を追及。来年秋の健康保険証廃止を見直すよう求める。

 河野デジタル相はマイナンバー制度に関し「メリットや安全性について丁寧で分かりやすい広報に努める」と述べた。

 立憲民主党は保険証廃止を延期するための法案を秋に見込まれる臨時国会に提出する方針。一連のトラブルの原因や総点検の実効性に関し政府の姿勢をただす。

 トラブルでは、マイナカードに保険証機能を持たせたマイナ保険証や、公金受取口座に他人の情報が誤ってひも付けられるなどの事例が続発。政府はマイナカード取得者向けサイト「マイナポータル」で閲覧できる児童手当や生活保護といった全29項目の総点検を実施し、秋までに結果をまとめる。

 河野氏は特別委で「国民の信頼を確保するためにスピード感を持って政府を挙げて総点検を進める」と語った。

国会で開かれた衆院特別委の閉会中審査=5日午後
衆院特別委の閉会中審査で答弁する河野デジタル相=5日午後

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