カレー味とねぎみそひじき味の「くじゃく」 佐伯豊南高生が商品化【大分県】

地元の郷土料理をアレンジした「豊南くじゃく」を開発した佐伯豊南高くじゃく班のメンバーら=佐伯市のトキハインダストリー佐伯店
カレー味(左)とねぎみそひじき味の「豊南くじゃく」

 【佐伯】佐伯市鶴望の佐伯豊南高(小幡英二校長、414人)総合学科3年生が地元海産物の商品化に取り組んでいる。第1弾として郷土料理「くじゃく」をアレンジした、カレー味とねぎみそひじき味の「豊南くじゃく」を開発。評判は上々で、生徒らは手応えを感じている。

 くじゃくは色を付けたゆで卵を魚のすり身で包んで揚げたもの。運動会の弁当やおせち料理など、市民からこよなく愛されている。

 この食文化に着目した同校くじゃく班の10人が、昨秋から準備を開始。菅蒲鉾(かまぼこ)店(市内向島)の協力を得て、アレンジ商品の開発が本格化した。

 同店のくじゃくをベースに、新たな味を模索した。ユズ、チーズ、ネギ塩―。独創的なアイデアに対し、同店の菅英介代表(46)らが商品化に向けた的確なサポートを続けた。味の加減についても試作と試食を繰り返し、反応のよかったものを採用して「豊南くじゃく」を完成させた。

 新商品は6月中旬に「さいき海の市場○」、今月1日にトキハインダストリー佐伯店で限定販売された。市民から好評で、安達光希班長(17)は「味決めは難しかったが、全世代に喜ばれるものになったと思う。くじゃくを広めたいとの思いがある。市外でも販売できれば」。菅代表は「新しい発想は面白い。われわれにない若い世代の情報発信力にも期待したい」と話した。

 くじゃく班以外の3班も商品化を進めている。同校の羽田野明美総合学科主任(47)は「それぞれの班が関係者とやりとりしながら頑張っている。少しずつ売りながら販路を拡大していければ」と意気込んだ。

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