2024年のパリ五輪出場枠が懸かるアーチェリー世界選手権(ベルリンで31日開幕)に出場する青森市出身の古川高晴(38)=青森東-近大出、近大職=ら、近大出身の日本代表4選手が4日、奈良県生駒市の同大総合グラウンド洋弓場で公開合同練習を行った。これまで五輪に5大会連続出場を果たし、個人・団体合わせ銀1個、銅2個のメダルを獲得している古川は「僕の目標はパリオリンピックでの金メダル獲得。そこに向けての出場枠獲得は問題ない」と自信を見せた。
21年の東京五輪後、常々「パリ五輪で金メダル」と宣言してきた。頂点を射止めるために、同年秋から取り組んでいるフォーム改造もヤマ場を迎えており、「新しいフォームは10点に『当てにいく』ではなく、きれいに打ったら『当たる』」と感触を口にする。「(完成度は)7、8割ぐらいまできている。僕のものにできれば、メダルの可能性はかなり高くなる」と力を込めた。
学生時代から古川を指導する近大洋弓部の山田秀明監督(72)は「練習でやっていることを試合でできれば、彼の目標としているものが転がり込んでくる。枠を取って、オリンピックの舞台で暴れてほしい」とエールを送った。
自身6度目の大舞台で、一番光り輝くメダルの獲得を目指す古川。県民に向け「青森を離れて20年以上たつが、青森の方々に応援していただけることがうれしいし、力になる。『けっぱれ!』と言ってもらえればありがたい」と笑顔を見せた。
全日本アーチェリー連盟によると、男女とも世界選手権の団体戦(3選手で実施)で3位以内に入れば、無条件で団体・個人両方のパリ五輪出場枠を獲得。同連盟は枠を獲得した選手を同五輪に派遣するため、今大会で古川の五輪代表が決まる可能性がある。古川は29日に日本を出発予定。日本は世界選手権で出場枠を逃した場合、9月から中国で開かれるアジア競技大会などで獲得を目指すことになる。