沖尚が準々決勝進出 エース東恩納、9奪三振完封<夏の甲子園2023・県大会>

 第105回全国高校野球選手権記念沖縄大会第8日は4日、アグレスタジアム北谷で沖縄尚学とエナジックの3回戦継続試合が行われ、沖縄尚学が3―0で競り勝った。両エースによる投手戦が続き、お互い一歩も譲らない試合展開となったが、2日の3点リードを保った沖縄尚学がそのまま逃げ切った。8日は沖縄セルラースタジアム那覇で、準々決勝のウェルネス沖縄―糸満、小禄―興南の2試合が行われる。

 2日の3点リードを保った沖縄尚学が、失点なしでエナジックを振り切った。エース東恩納蒼は被安打5としながらも、計9奪三振の好投を見せ、完封勝利を飾った。

 序盤、東恩納は「フォームがバラバラでボールが浮ついていた」。そのため多少力を抑え、制球の安定性維持を図りながら、配球を組み立てた。甘く入って安打を許す場面もあったが、そんな時もギアを上げ、ストライク先行の打たせて取る投球で後続の出塁を許さなかった。

 エナジックについて「一人一人良いバッターがそろっていたが、抑えられる自信があった」と東恩納。相手打者が待っている球が分かった時にあえてその球を投げるなど、「どのくらい通用するのかな」と自分の仕上がり具合を確かめる余裕もあった。

 この日は両チーム無失点の投手戦となったが、沖縄尚学が2日に糸数幸輝の単打や玉那覇世生の二塁打で3点を獲得していたため、エナジックを3―0で制した。東恩納は今後も「県内では相手を寄せ付けないくらいの投球をしていきたい」とより高みを見ている。

 (砂川博範)

 ●沖縄尚学を被安打1に抑えたエナジックの古波蔵虹太投手 雨で中断しての継続試合だった。チーム的には勢いを落とさず最後までいけた。負けてしまったが、九州一のチームとやり合えたことには自信を持って、新人大会や秋季大会に向け、また頑張っていきたい。

▽3回戦
エナジック
000 000 000 |0
120 000 00×|3
沖縄尚学
(エ)久髙、古波蔵―龍山
(沖)東恩納―大城和
▽二塁打 玉那覇、佐野(以上沖)

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