春闘の平均賃上げ率3.58% 連合集計、29年ぶり高水準

大企業の本社が集積する、東京・丸の内のオフィス街

 連合は5日、2023年春闘での傘下労働組合の賃上げ要求に対する企業側回答の最終集計を公表した。歴史的な物価上昇を背景に平均賃上げ率は3.58%となり、29年ぶりに3%台を達成。月額では平均1万560円アップとなった。「労使が中期的視点を持って粘り強く交渉した結果で、未来につながる転換点になり得る」と評価している。

 一方、総務省が発表した5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比で3.2%上昇し、21カ月連続で前年同月を上回った。物価高がいつまで続くか見通せない中、今回の賃上げが暮らしの安定につながるかどうかは不透明だ。

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