SBI、国内に半導体工場新設 台湾の受託製造大手と合意

記者会見するSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長=5日午後、東京都千代田区

 SBIホールディングスは5日、国内での半導体工場新設に向けて、台湾の半導体受託製造大手の力晶積成電子製造(PSMC)と基本合意したと発表した。当初は自動車や産業機械向けで立ち上げ、将来は先端半導体の生産も視野に入れる。資金面では地方銀行からの融資を検討するほか、政府に補助金や税制上の優遇措置を求める。

 準備会社の設立で合意した。立地場所や稼働開始時期などは、具体化した段階で改めて発表する。立地や政府支援が決まれば、着工から2年程度で稼働できる見込みという。SBIによると、PSMCは半導体受託製造で世界6位。

 SBIは「第4のメガバンク構想」を掲げ、これまでに地銀9行と資本業務提携を結ぶなど連携を強化している。北尾吉孝会長兼社長は東京都内で記者会見し「安定的で長期的な資金調達を支援できる」と強調した。

 経済産業省は、半導体関連の国内売上高を2030年に15兆円とし、20年の3倍に引き上げる目標を掲げる。TSMCの熊本県の新工場や、北海道で新会社「ラピダス」を補助金で支援している。

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