ここは一年中クリスマス!カフェ空間で表現するクリスマスの小さな美術館「Eve coffee」【福岡市中央区】

九州最大の商業地・天神から南西にわずか5キロ。北には「福岡市動植物園」を有する南公園や、南西には「福岡のへそ」と称される鴻巣山があり、豊かな緑と閑静な住環境が人気なのが福岡市中央区小笹エリア。今回はそんな小笹エリアのおすすめカフェをピックアップしてみました。都心部からちょっと足を伸ばして、ゆったりとしたひとときを過ごしてみませんか?

福岡有数のマンモス団地「小笹団地」のそばにある「Eve coffee」

今回ご紹介する「Eve coffee(イブコーヒー)」は、福岡市動植物園の西側から小笹方面に抜ける「大休山通り」沿いのマンションの一階にあります。レンガづくりのエントランスが目印。

道向かいには福岡市中央区有数のマンモス団地「小笹団地」が広がっています。

目の前には西鉄バス「小笹団地東門停」があり、二軒隣にはコインパーキングもあるので、アクセスはバスか車がおすすめです。

赤と緑のクリスマスカラーで彩られた外観。傍らにはクリスマスツリーとしてもお馴染み「もみの木」もありました。真っ赤なドアを開けていざ入店!

カフェ勤務や留学経験を活かし、コロナ禍の渦中に起業

出迎えてくれたのは、「Eve coffee」店主の鐘ヶ江怜(かねがえさとし)さん。

鐘ヶ江さんは地元・小笹のご出身。高校在学中に様々なアルバイトを経験するうちに天神のカフェで働くようになり、やがて「将来カフェをやりたい」という夢を持つように。

高校卒業後はオーストラリアとニュージーランドに語学留学し、その後ワーキングホリデーでカナダへ移動し、カナダのカフェでも働いていたそうです。

帰国してからしばらく一般企業で働いていましたが、夢を実現するために経験を積むべく、大手コーヒーチェーンに勤務していました。

そんな中、突如訪れた世界的なコロナ禍。

本来、カフェの開業は40歳ごろまでに…と想定していましたそうですが、未曾有のコロナ禍を受けて「先々どうなるか分からないのだから、カフェをはじめるなら今しかない!」と一念発起。

コロナの余波がまだまだ続く2021年6月、「Eve coffee」を起業されました。

お店のコンセプトをクリスマスにした理由とは?

そもそも鐘ヶ江さんがお店のコンセプトを「クリスマス」にしたきっかけは、幼い頃からクリスマスシーズン特有の「ワクワク感」が好きだったことと、留学時代にオーストラリアやニュージーランドといった南半球で「夏のクリスマス」を経験したことに由来します。

毎年クリスマスは12月24日のイブがピーク。クリスマス当日の25日の夜になると、街の煌びやかな装飾は撤去され、翌26日には「まるで何事もなかったかのように」日常に戻ってしまいます。

「楽しいクリスマスの気分を1年中味わってほしい」。そして留学時代に自らが経験した「異なる季節のクリスマスの面白さを知ってほしい」という思いから、クリスマスをコンセプトにすることを決めたそうです。

店名の「Eve coffee」も、もちろん「クリスマスイブ」に由来しているんです。

その名の通り、クリスマスグッズあふれる店内

店内を埋めつくすクリスマスグッズの数々。

お聞きしたところ、サンタクロース系のグッズだけでも70種類以上あるそうです。

他にもトナカイやリース、スノーマンといったクリスマスを連想させるアイテムが盛りだくさん。

クリスマスグッズは月に1回のペースで鐘ヶ江さんが気に入ったものをネットオークションで購入しているほか、お客さんからの頂き物もあるんだそうです。

また、店内には絶えずクリスマス感あふれるゆるやかなBGMが流れているのも特徴なのです。

こちらは天井や壁面から吊り下げられたサンタクロースやトナカイ柄の靴下。

そういえば私が子どもの時代には、クリスマスイブの夜、枕元に靴下を置いて寝ていると、翌朝に靴下の中にクリスマスプレゼントが入っている…という風習がありました。

プレゼントが巨大化・多様化した現在もその風習は残っているんでしょうか?(ふと疑問に思ってしまいました…)

お店の一番奥には巨大なスノーマンやサンタクロースの立体像が並び、写真では伝わりづらいのですが、雪が噴水のように降りつづけるスペースもあるんです。

お店のキャッチフレーズである「カフェ空間で表現するクリスマスの小さな美術館」が見事に体現されています。

マイクロロースターを駆使して自家焙煎したコーヒーと手作りのクリスマススイーツ

お店のコーヒーは当初、鐘ヶ江さんお気に入りのコーヒー店から仕入れた豆を使って提供していましたが、サンプルロースターという小型焙煎機を手に入れて以来、自家焙煎コーヒーにチャレンジすることに。

サンプルロースターとは手回し式の焙煎機のこと。カセットコンロの上に焙煎機を置き、ハンドルを回しながら直火でコーヒーを焙煎します。

かなりアナログな手法なので、焙煎度合いを均一化することがなかなか難しかったそうですが、数か月のトライ&エラーを重ねた末、今年3月から完全自家焙煎に切り替えられました。

現在は週に一度の頻度で焙煎を行っているそうです。

丁寧にドリップしていただいたコーヒーは550円。フレーバーはしっかりとしたボディ感が味わえる深煎りの「マンデリン」をオーダーしてみました。

コーヒーのお供として、クリスマスの定番スイーツとして有名な「シュトレン」500円をチョイス。

こちらのシュトレンももちろん自家製。

通常のシュトレンはドライフルーツを使ったものが定番ですが、より多くの人のお口に合うようにと試行錯誤し、こちらの「チョコとマロンのシュトレン」を作ってみたところ人気メニューの仲間入り。

チョコレートとマロンの程よい甘さがマンデリンコーヒーとベストマッチでした。

その他にも、抹茶をメインにくるみや黒豆を練り込んだ「和なシュトレン」もありますよ。

なお、ロゴ入りのマグカップやオリジナルのキャンドル、ドリップパックコーヒーなどのオリジナルアイテムも販売中。お土産にもおすすめですよ♪

コロナ禍の中でのオープンながら、今年で3年目を迎えた「Eve coffee」。

「一年中クリスマス気分を楽しめる」という珍しさも相まって、現在は地元のお客さんのみならず、様々なエリアからの来店があるとのことでした。

福岡市動植物園からも歩いて行ける距離感なので、小笹エリアの散策を兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか?

Eve coffee

住所:福岡市中央区小笹5-22-32 B1-A

営業時間:14:30~22:00(日曜日・祝日は19:30まで)

電話番号:080-2798-2404

定休日:月曜日

Instagram:https://www.instagram.com/evecoffee.s.k/

© 株式会社えんメディアネット