京都市長・門川氏「文化芸術で世界に貢献」次世代アートに意欲

「ネイキッド」(本社:東京都渋谷区)が主催するアート型プロジェクト『NAKED GARDEN ONE KYOYO』が京都各所で開催。その初日となる7月4日、「京都駅」のランドマークである大階段にて、開幕を記念したセレモニーがおこなわれた。

7月4日におこなわれた『NAKED GARDEN ONE KYOYO』のセレモニーにて

同イベントは、京都市・宇治市・滋賀県大津市の寺社仏閣や各施設にて「リアルイベント」と「バーチャル世界」を連動させた次世代アートプロジェクト。プロジェクションマッピングのほかQRコードで名前入りの光の綿毛を飛ばすなど体験型アートも楽しめ、昨年も世界遺産の「二条城」や「平安神宮」などで開催された。

今年は夏・秋・冬と、シーズンごとにテーマを設定。オーバーツーリズムが課題となる京都で、人気観光スポット以外でも街歩きを楽しめるよう客足の分散化を目指すため、初の取り組みとしてスマホを活用したARスタンプラリー企画も実施。各所で専用のアプリを開くと、京都にゆかりのある歴史的人物がARで現れるという。

同イベントの幕開けとなった「京都駅」では、171段の大階段にストリートピアノが出現。音一つひとつにアートデザインが紐づけられ、音の高さ・低さや大きさ小ささによって、夏を感じさせるどさまざまなアートが大階段へ映し出される。

左から大津市副市長・北澗弘康氏、宇治市市長・松村淳子氏、京都市市長・門川大作氏、ネイキッド・村松亮太郎氏、三菱UFJフィナンシャル・飾森亜樹子氏、京都駅ビル開発・若菜真丈氏、国土交通省・金井昭彦氏(7月4日・京都市内)

セレモニーには、京都市長の門川大作氏が袴姿で登場。京都市がウクライナの首都キーウの姉妹都市であることに触れ、「文化芸術で世界の人々の幸せに貢献したい。このアートプロジェクト開催により楽しみながら、平和を記念できれば」と想いを語った。

その後のピアノパフォーマンスでは、リストの名曲『愛の夢』にのせて大階段に打ち上げ花火が上がり、観客からは大きな拍手が起こった。

「京都駅」でのストリートピアノと大階段へのアート連動企画は7月6日まで。時間は夕方5時から夜10時。同月7日からは「上賀茂神社」(京都市北区)、21日から「二条城」(京都市中京区)、同日「京都タワー」(京都市南区)などで光のアート企画が順次開催予定。

取材・文・写真/宮口佑香

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