安倍元首相銃撃事件からまもなく1年で安倍派に動き?長らく空席の会長の座に誰が就く?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年7月5日に公開された動画のテーマは……安倍元首相死去から1年 安倍派に動き?

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、街頭演説の今後や安倍派の新しい動きについて語っていただきました。

安倍派に集団指導体制案が浮上!その理由とは?

【このトピックのポイント】
・日本で街頭演説をなくすのは難しい
・安倍派の集団指導体制案は分裂回避のためか
・安倍派新体制には党の役員人事も大きく影響

安倍元首相銃撃事件からまもなく1年

奈良市の近鉄大和西大寺駅前で安倍元首相が演説中に銃撃された事件から、まもなく1年が経ちます。

事件直後は街頭演説の安全性を不安視する声が上がり、松田氏は「街頭での演説がなくなるというか、減るのかなと思った」と当時を振り返ります。

しかし、実際は首相など一部の警護対象の演説に対する警備がかなり厳重になったものの、多くの街頭演説は以前と同じように行われるようになりました。

次期衆院選でも、各地の選挙事務所としては動員が見込まれる党首・首相の演説はぜひとも開催したいところ。松田氏は「警備しやすい場所を選ぶとか、聴衆との距離を離すとかそういう工夫をしながら街頭演説をやっていくのかな」とコメントしました。

今後も街頭演説のスタイルは継続していくのでしょうか。MC鈴木邦和の問いかけに対し、松田氏は日本でクローズドな環境での演説会に切り替えていくことは難しいとの見方を示しました。

例えば、過去に松田氏が視察したアメリカ大統領選挙では、大学のアリーナで行われる演説会に長蛇の列ができ、松田氏は6時間並んでやっと会場に入ったとのことです。

松田氏「オバマ大統領の演説を聞くために6時間並ぶ人がもう何千人いるわけですよ」

日本で同様の演説会を開いたところで、同じように人が集まるかは難しいところです。道行く人に話を聞いてもらうように候補者が工夫しているのが今の日本。この国民性が変わらない限り、街頭演説をなくすことは難しいのかもしれません。

安倍派で集団指導体制案が浮上「5人衆」が結束を確認

自民党最大派閥の安倍派では、松野博一氏、西村康稔氏、萩生田光一氏、高木毅氏、世耕弘成氏を中心とする集団指導体制案が浮上しています。

この背景には分裂への危機感があったと松田氏。「この中の誰かでリーダーを決めてしまうと反発する方が出る」「この5人の中で一致するリーダーというのはいない状態」とコメントしました。

現在、安倍派の会長代理を務める下村博文氏と塩谷立氏の名前は新体制の中にありません。その点について松田氏は、会長は総理総裁候補かそれを支援する立場であることが必要とし、下村氏と塩谷氏はそのどちらになることも難しいと解説しました。

また、今回の集団指導体制は一時的なものという見方もあり、将来的には萩生田氏と世耕氏が共同代表となる案、萩生田氏を会長とし西村氏を党の総裁候補とする案、分裂を避けるために高木氏を会長とする案などが出ています。

松田氏は安倍派の新体制に「次の党役員人事がかなり影響する」とコメント。

例えば、党のナンバー2である幹事長に萩生田氏が就任した場合、安倍派の会長にはなるものの総裁への意欲がそれほど高くないために、総裁候補は西村氏とする可能性が高いとのことです。

内閣改造も9月までに想定されており、官房長官を含む内閣の人事と党の役員人事にこの5人がどう就くのか、その上で派閥の体制がどう変わるのかが注目ポイントとなりそうです。

見方を変えれば、岸田首相が安倍派の体制を決定するうえで大きな影響力を持っているとも言えます。

岸田首相としては安倍派の支援を取り付けられれば来年に控える総裁選挙の戦い方は当然変わってくるはず。その点も踏まえ、どのような人事を決定するのかも注目ポイントです。

松田氏「岸田首相にとって安倍派の会長は誰が一番良いのかはわかりませんが、安倍派から支援が得られるような形を考えられていると思います」

動画本編はこちら!

安倍派会長に誰が就く?松田氏の予想は?

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