スーチー氏の上訴、最高裁で審理 ミャンマー、弾圧批判回避狙いか

アウンサンスーチー氏(ゲッティ=共同)

 【ヤンゴン共同】ミャンマー軍事政権下の最高裁は5日、汚職や国家機密漏えいなど19の事件で計33年の刑を言い渡され収監中の民主派指導者アウンサンスーチー氏(78)の上訴を受け、一部の事件の審理を行った。法曹関係者が明らかにした。スーチー氏は出廷せず、結論は次回以降の期日に持ち越された。

 他の事件についても近く最高裁で審理が行われる見通し。軍政には上訴を認めることで「裁判の名を借りた弾圧」との批判をかわす狙いがあるとみられる。法曹関係者によると、5日の審理は国家機密漏えい事件と選挙違反事件が対象だった。

 スーチー氏は22年12月まで続いた裁判で有罪を言い渡され、上訴していた。

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