7月6日未明、静岡市清水区の国道1号バイパスの工事現場で橋げたが落下する事故がありました。作業員8人が巻き込まれ、このうちいずれも50代の男性2人の死亡が確認されました。
【写真を見る】「橋げたが崩れた」国道1号バイパス立体化工事現場で落下事故 50代作業員2人死亡 6人が重軽傷=静岡市清水区【速報】
6日午前3時10分ごろ、静岡市清水区尾羽の国道1号バイパスの工事現場で「橋げたが崩れた。けが人がいる」と工事関係者の男性から消防に通報がありました。
警察によりますとバイパス道路の上に、高架道路の建設が進められていた現場で橋げたが落下したということです。
この事故で、工事にあたっていた8人の男性作業員が巻き込まれ、このうち2人が死亡、6人が重軽傷を負っています。警察によりますと、死亡が確認されたのは、名古屋市天白区の男性作業員(53)と北九州市八幡西区の男性作業員(51)です。
静岡県熱海市の男性警備員(72)、山形県山形市の男性作業員(48)、名古屋市の男性作業員(33)、静岡市清水区の男性作業員(38)が重傷、静岡市清水区の男性作業員(63)と名古屋市千種区の男性作業員(40)が軽傷です。
現場近くにいた40代の女性は「バリバリ、ドーンという音がした。雷や地震かと思った。作業員が挟まれているような姿も見えた」と語り、現場から約100メートルほどの所に住んでいる80代男性は「ドーンという音がして家が揺れた」と話しています。
国土交通省中部地方整備局静岡国道事務所によりますと落下した橋げたは、鉄製で長さ60メートルほど、重さは約140トンです。
現場では橋げたを2本のクレーンで持ち上げて、橋脚の上で橋げたをずらす「横取り」の作業をしていて、ずらした橋げたがそのまま落下したものとみられています。
国道1号静清バイパスの立体化工事は慢性的な交通混雑の緩和などを目的に行われていて、このうち、清水立体事業は静岡市清水区横砂東町から清水区八坂西町までの約2.4キロまでの区間で、現在は全線にわたって橋梁上部工事を実施しているということです。
事故当時、現場には作業員約20人と警備員約10人が作業に携わっていたということです。
警察は午前9時頃から現場検証を開始し、事故が起きた原因を調べています。
現場は東名高速清水インター近くで、6日午前4時35分から一部区間で通行止めとなりました。