橋桁落下で作業員2人死亡、静岡 7人救急搬送、2人重傷

橋桁が落下し作業員が巻き込まれた静清バイパスの立体化工事現場=6日午前9時14分、静岡市清水区(共同通信社ヘリから)

 6日午前3時10分ごろ、静岡市清水区の工事現場付近で、作業員から「上で作業をしていた人がけがをした。橋桁が崩れた」と119番があった。静岡県警や消防によると、国道1号静清バイパスの立体化工事で橋桁が落下し、30~70代の男性7人が救急搬送され、作業員2人が死亡した。残る5人は重傷の2人を含め、命に別条はない。県警は業務上過失致死容疑を視野に捜査する。

 県警によると、亡くなったのは室田久生さん(53)と前田要さん(51)。工事の下請け業者の一つで、名古屋市南区の土木工事会社「ミック」は室田さんが同社の社員だとした。

 清水署によると、作業員約20人が夜間作業をしていた。落下したのは高架道路の橋桁の土台となる鉄骨で、長さ約65メートルで重さ約140トン。約9メートルの高さから落ちたとみられる。工事を発注した国土交通省静岡国道事務所によると、橋脚に載せた鉄骨を水平方向にずらす作業をしていた。署が詳しい状況を調べている。

 現場は、東名高速道路の清水ジャンクションから南に約300メートル。

橋桁が落下し作業員が巻き込まれた静清バイパスの立体化工事現場=6日午前、静岡市清水区
静岡県警察本部

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