いまさら聞けない?『シティーハンター』5つのポイント! シリーズ最終章『劇場版シティーハンター 天使の涙』の前に予復習

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』©北条司/コアミックス・「2023 劇場版シティーハンター」製作委員会

言わずもがなの人気コミックを原作とする新作アニメ映画、『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』。2023年9月8日(金)の全国公開を前に、<『シティーハンター』の押さえておくべきポイント>を紹介したい。往年のファンも次世代のアニメ好きも、改めてこのレジェンド作品の魅力を余すところなく紐解いていこう。

『シティーハンター』ざっくり振り返り

1985年に北条司が<週刊少年ジャンプ>にて連載を開始した『シティーハンター』。2019年公開の『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』は観客動員数100万人、興行収入15億円を超えるヒットを記録した。

そしてテレビアニメ放送開始から35周年を迎えた2022年、『シティーハンター』には欠かせないTM NETWORKによるエンディングテーマ「Get Wild」のリリースからもちょうど35年にあたる4月8日に待望の新作劇場版作品の制作を発表。以降、冴羽獠(さえば・りょう)役の神谷明に加え槇村香役に伊倉一恵、野上冴子役に一龍斎春水、海坊主役に玄田哲章、美樹役に小山茉美といったお馴染みの声優陣が続投、そしてエンディングテーマが「Get Wild」であることが発表されると、多くのファンから歓喜の声が上がった。

スタッフ陣は、前作『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』に続きこだま兼嗣が総監督を務め、制作は『シティーハンター』のアニメ作品を手がけてきたサンライズが、新たにアンサー・スタジオとタッグを組み、脚本には映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の脚本やTVアニメ『東京リベンジャーズ』のシリーズ構成を務めた、むとうやすゆきを招いての豪華な組み合わせが実現した。

ここだけは押さえておきたい!『シティーハンター』AtoZ

①:そもそも『シティーハンター』って何?

『シティーハンター』原作の発行部数は全世界で5000万部を超え、今なお世界中で絶大な人気を誇る漫画界の「レジェンド」だ。ハードボイルド×コメディという異色の融合を果たした作風が話題となり、1987年から1991年にかけてTVアニメが放送され、その後も劇場アニメ、TVスペシャルと制作された。

そして1999年『シティーハンタースペシャル 緊急生中継!? 凶悪犯冴羽獠の最期』から20年ぶりの新作が前作の『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』となっている。

②:主人公・冴羽獠(さえば りょう)って誰?

新宿を拠点とする裏社会ナンバーワンの始末屋(スイーパー)。【シティーハンター】は裏社会での通り名であり、並大抵のヤクザやチンピラはその名を聞いただけで戦慄する。愛銃<コルト・パイソン.357マグナム>で、ワン・ホール・ショット(全弾を1発目と同じ穴に貫通させる技術)を決めてしまう超一流の腕の持ち主だ。同時に異常なほどの“美女好き”であり、とにかく美女とあらば目の色を変えるキャラクターで、【もっこり】などと言いながら美女に近づき、毎度相棒の香に【100tハンマー】でお仕置きされている。悪いやつらを一網打尽にするヒーローな一面と美女を前にデレデレするギャグな一面を兼ね備えた、たくましく、強く、時にはエロい?多彩な魅力を持ったキャラクターだ。

“スイーパー=始末屋”として主に美女の依頼を引き受ける獠だが、その過去はかなり複雑であり、最新作ではその謎に包まれた過去が明かになる。

③:主人公・冴羽獠(さえば・りょう)の仲間も魅力的!

『シティーハンター』には多くのキャラクターが登場する。まずは獠にとっての良き相棒・槇村香(まきむらかおり)。依頼人の美女に対し良からぬ発想や行動に出た場合に、獠が避けようにも避けきれない【100tハンマー】という武器を繰り出しお仕置きをする、獠の監視役の一面も持つ。今作でもハンマーは様々な場所で登場する模様。

その他、かつて香の兄とコンビを組んでいた警視庁に所属する敏腕刑事・野上冴子(のがみさえこ)、獠と互角の腕を持つ始末屋(スイーパー)で裏社会では「ファルコン」の名で知られている海坊主(うみぼうず)、その海坊主と喫茶キャッツアイを一緒に営んでいる美樹(みき)、怪盗「キャッツアイ」の来生瞳(きすぎひとみ)、来生泪(きすぎるい)、来生愛(きすぎあい)の美人三姉妹とお馴染みのキャラクターが続々と登場する。

④:物語を彩る音楽にも注目!

『シティーハンター』では、音楽も作品を盛り上げる重要な要素だ。今作ではTM NETWORKの「Get Wild」がエンディングテーマとして使用されることがすでに解禁済み。加えて今作のオープニングテーマとしてTM NETWORK書き下ろしの新曲「Whatever Comes」が、さらに6月14日にリリースされたアルバム『DEVOTION』からも「DEVOTION」と「君の空を見ている」の2曲と、未発表曲が挿入歌として使用されることが決定している。

⑤:最新作は“シリーズ最終章”にして、冴羽獠(さえば・りょう)の原点の物語

前作に続き、現代の東京が舞台となる最新作『天使の涙』。冴羽獠の過去、そしてパートナーであった槇村秀幸の死の核心に迫っていくストーリーとなっている。原作で重要な役割をもつ「エンジェルダスト」をタイトルに冠する今作で、『シティーハンター』は新たな局面に突入する。

警視庁の野上冴子は、海坊主と美樹の協力を得てバイオ企業ゾルティック社の発明について捜査する。それは謎の組織の依頼で作られた戦場の兵士を超人化する闇のテクノロジーで、かつて獠を蝕み、パートナーの槇村を死に追いやった「エンジェルダスト」の最新型だった。そんな「エンジェルダスト」を求めて現れる暗殺者たち。壮絶な戦いに巻き込まれていく獠たちを遠く見つめる男。それは獠の育ての親・海原神――。海原がその銃口を定める時、宿命の対決が始まる。

今作では、ついに獠の悲しい記憶と過去が描かれることになりそうだ。

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』は2023年9月8日(金)より全国公開

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