渋野日向子はペブルビーチに「逃げない、負けない、くじけない」

世界一を決める大会には開幕前からギャラリーが詰めかける(撮影/桂川洋一)

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前(5日)◇ペブルビーチGL (カリフォルニア州)◇6509yd(パー72)

渋野日向子は今季開幕前にペブルビーチGLの“予習”を重ねていたという。インドアゴルフシミュレーターを展開するFULL SWING JAPANとアンバサダー契約を結んでおり、都内の同社施設を利用した際に「USオープンのコースだから…」とシミュレーションゴルフでひと足早くプレー。イメージを膨らませてきた。

文字通り“シミュレーション”を重ねてきた(撮影/桂川洋一)

前週末に会場入りすると、初めてのはずなのに名物ホールの7番(パー3)を含めて「見たことあるぜ、みたいな(笑)」。ただ“本物”のペブルビーチは軽く想像を超えてきた。美しい景色にテンションを上げた直後、「思ったよりグリーンちっちぇーじゃん!」と口をとがらせて笑わせる。

雄大なコースでありながらコンパクトなグリーン。それを守るように取り囲むラフも厄介だ。「メチャクチャ長くて難しいけど、メチャクチャ(クラブフェースを)開いて頑張るしかない。逃げない、負けない、くじけない!」。合言葉のように唱えた。

霧がかかる日も続いたコースは徐々に天候も回復(撮影/桂川洋一)

当初軟らかかったグリーンも徐々に硬くなり、練習段階では穏やかだった風も強くなれば、難度はさらに上がる。そんなタフなコースを前にしながら、どこか楽しそうなのは「この地に立てることを誇りに思うといいますか、すごくうれしいこと。さすが、女子オープン」。世界一を決める大会へのリスペクトゆえだ。

「風としっかり友達になりながら、しっかり4日間を戦えるように頑張りたい」。まずは初出場で優勝争いを演じた2020年大会(4位)以来の予選通過をして波に乗りたい。(カリフォルニア州ペブルビーチ/亀山泰宏)

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