夏限定の枝豆「デカンショ豆」収穫体験 武庫川女大生がツアー企画 丹波篠山で7、8月開催

デカンショ豆収穫体験ツアーの内容を話し合う学生ら=西宮市鳴尾町1、武庫川女子大

 武庫川女子大(兵庫県西宮市)の学生が、同県丹波篠山市内で栽培される白大豆の枝豆で、夏限定の「デカンショ豆」の収穫体験ツアーを企画した。取れたての新鮮な枝豆が味わえるほか、学生が「デカンショ」の語源などを手製の紙芝居で紹介する。市内を巡ってもらおうと、篠山城下町でのスタンプラリーも発案。食を起点に丹波篠山の魅力を感じられる内容で、16日に始める。

 丹波県民局と大学の連携事業「食文化ツーリズムプロジェクト」の一環で、ツアー企画は同大社会情報学部の大森いさみ教授のゼミ生8人が取り組む。うち4年の4人は2022年度から、地域の特産などを調査研究するためのフィールドワークなどを進めてきた。

 デカンショ豆は同市内の若手農家が新たな特産化を目指し、20年から販売する。全国ブランド「丹波篠山黒枝豆」の栽培技術を生かして作られ、コクのあるうまみや甘み、カリッとした歯応えが特長だ。

 学生らは昨夏、栽培農家を訪ね、初めてデカンショ豆を試食。居酒屋などで食べる枝豆との味の違いに驚いたという。その際、生産者から「知名度が上がらない」と課題を聞いた。

 生産者の思いに応えようと、計画を練った。デカンショ豆をより深く知ってリピーターになってもらえるよう、子どもでも理解しやすい紙芝居で解説する。城下町を巡るスタンプラリーは、同市内で開催中の「和装まちあるきキャンペーン」と連動し、着物のレンタル店で料金が割引になる特典も。期間中には市内で「デカンショ祭」(8月15、16日)が催され、一体的に丹波篠山をPRする。

 収穫体験は、丹波たぶち農場(7月16日、8月15日)▽丹波篠山かまい農場(7月23日、8月6日)▽アグリヘルシーファーム(7月30日、8月16日)-の3農場が協力する。

 4年の学生(21)は「農家さんには多くの時間を割いてもらった。自分たちの得意なことや知識で皆さんへの『恩返し』ができれば」と話す。

 午前10時~正午。参加費はデカンショ豆10株付きで1組6600円。生産者と消費者をつなぐプラットフォーム「Pocket Owners(ポケットオーナーズ)」内で「デカンショ豆の収穫体験」と検索し、申し込む。各日20組限定で、実施日の2日前締め切り。(谷口夏乃)

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