新たな手口「サポート詐欺」防ぐ コンビニで働き始めて数日の学生に感謝状

綾部市

 京都府警綾部署は特殊詐欺の新たな手口「サポート詐欺」の被害を未然に防いだとして、京都府綾部市下八田町のセブン―イレブン綾部下八田店と衣川正裕店長(49)=福知山市、明治国際医療大4年のアルバイト吉﨑鈴夏さん(21)=綾部市=に感謝状を贈った。働き始めて数日の吉﨑さんが、だまされて電子マネーを購入しようとした高齢者に声をかけ、被害を食い止めた。

 サポート詐欺はウェブサイト上にウイルス感染したという虚偽の警告と連絡先を表示させ、金品をだまし取る手口で、今年に入り増えているという。

 吉﨑さんは5月9日午後3時ごろ、電子マネー4万円分を購入するため来店した市内の80代男性に「何に使うのか」と尋ね、衣川店長が詐欺と見抜いて同署に通報した。吉﨑さんは全国で特殊詐欺が多発していることを踏まえ、勇気を出して声をかけたという。

 同店で6月27日に感謝状を受け取った吉﨑さんは「男性が詐欺に引っかからなくて良かった。卒業後は高齢者福祉施設への就職を考えているので、今後も高齢者を見守りたい」と笑顔を見せた。衣川店長は「お客様には積極的に声かけするよう従業員に徹底させたい」と話していた。

 

 

© 株式会社京都新聞社