「寂しいな」ヴィッセル神戸にイニエスタロス チーム一丸「必ずタイトル届けよう」 7日アウェーで新潟戦

サポーターの声援に応える神戸のイニエスタ=1日夜、ノエビアスタジアム神戸(撮影・風斗雅博)

 J1ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが1日の北海道コンサドーレ札幌戦限りでチームを離れたのを受け、神戸の同僚選手たちは6日、「アンドレスにタイトルを届ける」とJ1初制覇へ誓いを新たにした。

 MF汰木(ゆるき)康也は、7日のアウェー新潟戦に向けた報道陣のオンライン取材に応じ、イニエスタにも言及。背番号8がいなかったこの1週間の練習を振り返り「ロンドなんかはずっと一緒のグループでやっていたので、寂しい。一緒にボール回しするのが楽しみだったし、勉強になっていた。きのうも練習中に『寂しいな』って言っちゃった」と語る。

 主将だったイニエスタについて「去年チーム(の順位)が悪いとき、積極的にミーティングを開いてくれたりと、先頭に立ってみんなにモチベーションを与えてくれた」と感謝。「いいニュースを届けられるように、その気持ちを引き継いで責任感を持ってやっていけたら」とうなずいた。

 MF飯野七聖は、世界的司令塔との日々を思い起こし「練習では『そのタイミングで(パスが)出てくるんだ』というのを肌で感じたし、『このタイミングで走っていいんだ』などと、発見もたくさんあった」と明かす。

 神戸は現在、首位横浜Mより1試合消化が少ない中、勝ち点差5で3位につける。飯野は「神戸にタイトルをもたらすことは、アンドレスが日本に来たときに掲げていた目標。クラブを強くするという彼の思いを強く感じた。彼のために、自分たちのために、必ず優勝を」と力強かった。

 一方、チームの次期主将を正式に選定するのかどうかについて、吉田孝行監督は「そういう話はしておらず、特に気にしていない。みんながキャプテンのつもりでやってくれているから」と説明した。(藤村有希子)

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