週6日社交ダンス楽しむ90歳 三浦さん(青森・弘前市)「100歳まで続ける」

優雅にダンスを踊る三浦さん(右)

 4月で90歳になった青森県弘前市桔梗野1丁目の三浦勝正さんが、週6日ほどのペースで社交ダンスを楽しんでいる。卒寿を迎えたとは思えない身のこなしに、ともに練習する会員らも目を見張る。「100歳まで踊り続ける」と生気に満ちた表情で語った。

 真っ黒の髪を後ろに流し、ピンと伸びた背筋。2日、三浦さんは同市の練習場である千年公民館に誰よりも早く訪れ、会場の準備を始めた。ほかは70~80代の男女7人だが、全員そうは見えないほど若々しい。ゆったりと踊るワルツやタンゴから始まり、ステップが特徴のチャチャチャ、サンバなど10種類を、ペアを代え踊り続けた。ともに踊る73歳の女性は「年齢を聞いた時はびっくりした。踊りは私が引っ張られている」と話した。

 三浦さんは1933年4月18日生まれ。弘前高校でラグビー部に入部し、スクラムの中心でボールをかき出す「フッカー」を担った。卒業後はプロパンガスを販売する会社を立ち上げ仕事一筋の生活だったという。以来スポーツから離れたが、町内の運動会では「100、200、400メートルでいつも1位だった」という。

 75歳で社長を引退し、今後の生活を考えていた三浦さん。知り合いの女性から社交ダンスをやらないかと誘われた。「何もしないと衰えていく一方だから」。やってみるとダンスの難しさのとりこになった。

 週に2回、教室でレッスンを受け、他の日は千年公民館を含め市内に4カ所ある社交ダンスクラブに参加し踊りを楽しんでいる。ダンスをするようになってから風邪をひかなくなったという。

 高校のラグビー部の後輩で、三浦さんに誘われ参加している成田和衛さん(70)は「1時間半の間踊り続けるのは驚異的。動ける間は踊り続けてほしい」と話した。

 三浦さんの社交ダンス歴は今年で13年目。「あと10年続けるため、暴飲暴食せず早寝早起きを心がける」。ダンス熱はまだまだ冷めない。

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