大関貴景勝、一度も相撲を取らず 出場方向、本調子に程遠く

稽古で基礎運動を中心に調整した貴景勝=名古屋市の常盤山部屋宿舎

 大相撲の大関貴景勝は6日、名古屋市天白区の常盤山部屋で基礎運動を中心に最終調整した。名古屋場所(9日初日)には出場の方向だが、両膝痛の影響で場所前の稽古では一度も相撲を取っていない。本調子には程遠い様子で、師匠の常盤山親方は「心配なところはある」と表情を曇らせた。

 本格的な夏の到来を感じさせる暑さの中、貴景勝は全身汗だくになりながら黙々と四股を踏んだ。すり足では膝の動きを気にするしぐさもあった。全体稽古終了後には、十両貴健斗を相手に立ち合いの動きを確認。取材には応じなかった。

 常盤山親方は「膝の状態は本人にしか分からない。さまざまな治療を試して、考えてやっている」と語った。

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