地元で今季初イーグル 菊地絵理香のメンタルコントロール

ホステス大会で単独首位発進を切った(撮影/大澤進二)

◇国内女子◇ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 初日(6日)◇真駒内CC空沼コース (北海道)◇6611yd(パー72)◇雲り時々雨(観衆893人)

「入ったー!」。遠く上の方から、興奮するギャラリーの声が聞こえた。18番パー4の2打目はピンまで195yd。菊地絵理香が4番UTで振り抜いたショットがカップに入った。「自分の中では、18番は3本の指に入るほどの難度のあるホール。グリーンに乗せてパーでホールアウトできればいいと思っていた」。ティイングエリアからグリーンまでずっと打ち上げの425yd。今大会のパー4で最長にして、この日の難易度1位のホールで見せたスーパーショットだった。

負の感情にとらわれ過ぎずないようにしている(撮影/大澤進二)

「イーグルは獲れることがラッキーで、スタッツ的に気にしていないところではあるけど、地元の北海道で取れたのは大きい。うれしかったですね」。イーグルは昨季5個で部門別ランク10位になったが、コロナ禍で長くなった20-21年シーズンは0個とあまり縁はない。その今季1号を地元北海道開催の、しかも所属先ミネベアミツミが特別協賛する大会で決めた。最高の見せ場をつくった。

良い感触は残せるよう自分を鼓舞してプレーする(撮影/大澤進二)

2008年にプロ転向して16年目。一戦一戦こなす上で「どうしても選手は悪い記憶を残しがち」とネガティブな感情との付き合い方に悩んできた。「たとえ良い部分があっても、自分の中で許容範囲外のミスが1つでも出るとその良かったところを忘れて悪いミスに執着しがち。良い部分をなくしてしまう傾向にあった」という。

最近は原因不明のミスショットに悩んでるという。「そういう球が出てしまっても対策をしっかりすればいいだけ。とにかく目の前の一打に集中したい。“わざと”前向きな感じにしている」。そんなメンタルコントロールを駆使。その結果が「67」。しかもフィールドで3人だけのノーボギー。申し分ない単独首位発進となった。(札幌市南区/石井操)

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