7月4日に静岡県掛川市や菊川市など遠州地方の沿岸部で発生した突風について、気象庁は6日夕、風速は秒速55mと推定され、積乱雲から冷たい風が激しく吹き下ろす「ダウンバースト」などの現象が起きた可能性が高いと発表しました。
<清水英之記者>
「突風被害から2日が経ちましたが、掛川市内では爪痕が残ったままです」
掛川市沿岸部の国包(くにかね)地区。4日夕方の突風で住宅横の物置が10mほど飛ばされた住民は6日も片付けに追われていました。
<片付けをする住民>
「まさかね。こんな大ごとと言っちゃおかしいけど、こうなると思わなかったもんですから。ここまでひどいのは初めてですね」
北に200mほどいった住宅では屋根瓦が飛ばされ、瓦を修理するための準備が進んでいました。
<片付けをする住民>
Q.きのう(5日)片づけたんですか?
「きのう、この衆にやってもらった。夕べ、雨が降るって言うもんで、この衆が7時ころまでシート張ってくれた」
掛川市と菊川市では、こういった建物の被害が55件確認されています。
気象庁は5日、現地に職員を派遣して調査を行い、掛川市や菊川市など遠州地方の沿岸部で発生した突風について、大型トレーラーが横転したことなどから風速は秒速55mと推定されると発表しました。これは風の強さを示す「藤田スケール」では6段階のうち4番目に強い「JEF2」にあたるということです。
掛川市や菊川市など沿岸部で発生した突風については、積乱雲から冷たい風が激しく吹き下ろす「ダウンバースト」もしくは冷たい空気が地表を広がるように進む「ガストフロント」と呼ばれる現象が起きた可能性が高いと発表しました。
また掛川市満水周辺の突風については、「ダウンバースト」もしくは「ガストフロント」の可能性があるものの、特定には至らなかったと発表しました。