深海ツアーを一時中止と発表 豪華客船探索の潜水艇運営会社

カナダ東部ニューファンドランド島セントジョンズの港に引き揚げられた潜水艇「タイタン」の艇体の一部=6月28日(Paul Daly/The Canadian Press提供、AP=共同)

 【ニューヨーク共同】英豪華客船タイタニック号の残骸を探索中の潜水艇「タイタン」が水圧でつぶされた事故で、ツアーを運営していた米オーシャン・ゲート社は6日までに、全ての深海ツアーや海洋探査を一時中止するとウェブサイトで発表した。

 タイタンの操縦士を務めたオーシャン社のラッシュ最高経営責任者(CEO)を含め、乗っていた5人は死亡したとみられている。タイタンの一部を海中から引き揚げた際、遺体のようなものが見つかった。

 タイタニック号ツアーの料金は1人当たり25万ドル(約3600万円)。オーシャン社のウェブサイトによると、同社は他にもポルトガル沖やバハマ沖での海底探査ツアーを企画しており、深海ツーリズムの火付け役として注目を浴びていた。

 事故ではタイタンが業界団体の安全認証を受けておらず、設計や強度の問題が指摘されており、米沿岸警備隊などが事故原因を調査している。

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