全国高校野球茨城大会8日開幕 優勝争いは常総学院と土浦日大が軸

第105回全国高校野球選手権記念茨城大会は8日開幕する。開会式は午前9時からノーブルホーム水戸で行われ、開幕試合の下館一-つくば工科・つくばサイエンス(午前11時10分開始予定)を皮切りに、全国選手権記念大会(8月6日開幕・甲子園)の出場権を懸け、89チーム(96校)が熱戦を繰り広げる。

優勝争いは常総学院と土浦日大を軸に、霞ケ浦、常磐大高のAシード勢4校が優勢という構図か。常総学院は一冬を越え、大きく成長した。春の県大会では準々決勝から3戦連続で逆転勝ちと勝負強さを示し、関東大会では4強入り。諸星蒼空、飯塚遥己の両左腕の安定感と強力なクリーンアップが魅力だ。土浦日大は昨夏準優勝を経験した主力が多く残り、戦力は県内トップクラス。打線は香取蒼太、太刀川幸輝らにパンチ力があり、何番からでも得点が狙える。指揮官も認める〝ダブルエース〟の左の藤本士生、右の小森勇凜の継投で勝ち進む。

4年ぶりの甲子園を狙う霞ケ浦は絶対的エース右腕の木村優人が頼もしい。春の県大会では準々決勝と準決勝で立て続けに自己最速となる150キロをマークした。脚光を浴びる右腕は最後の夏にどんな投球を見せるか。秋季関東大会に出場した常磐大高は総合力で勝負する。背番号1を背負う仲田瞬は投打でけん引する。攻撃は小技を絡めながら、確実に目の前の1点をもぎ取る堅実性が身上だ。

昨夏王者の明秀日立は秋春と振るわず、ノーシード。それでも、個の力の高さは十分。初戦の水戸啓明戦は1回戦屈指の好カードだ。このほか、好投手擁する藤代や完成度の高い岩瀬日大などのBシード勢も虎視眈々(たんたん)と頂点を狙う。鹿島学園や水戸商なども侮れない。

大会は同球場をメインに、ひたちなか市民、ジェイコム土浦、笠間市民、日立市民の5球場で開催。準決勝は24日、決勝は26日午前10時からノーブルホーム水戸で行われる。

今大会から新型コロナウイルス感染対策が大幅に緩和され、4年ぶりに声出し応援や校歌斉唱などが解禁となり、球場に活気が戻ってくる。球児たちの奮闘を熱い声援で後押ししたい。

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