夏の甲子園県予選特集 注目選手のライバルを紹介(2)【大分県】

第105回全国高校野球選手権の県予選が8日に幕を開ける。3年生にとって集大成となる大一番だ。優勝争いとともにハイレベルな選手個人にも注目が集まる。その有力候補といえる選手たちをピックアップし、彼らが対戦したい選手を聞いた。

センター 西村元希(明豊3年)

2005年5月16日生まれ、176cm、79kg、右投右打、明豊中学校出身

中学まで投手として活躍したが、肘を痛めて高校1年の夏から野手に転向。持ち前の肩の強さと身体能力の高さを発揮し、守備範囲の広さと勝負強いバッティングが評価された。2年時にレギュラーポジションを勝ち取り、新チームになってからはキャプテンを務める。昨秋から2度、右手首を痛めて離脱したこともあったが、最後の大一番に向けて完全復活した。「大会3連覇のプレッシャーはあるが、自分たちの代で記録を途切らせたくない」と使命感を持って勝負にこだわる。

気になる選手

松石信八(藤蔭3年)

プロ注目の投手。ストレートは150キロを投げ、他の球種も全てレベルが高い。昨年の秋の県選手権で対戦した時は1打数1安打だった。大振りをせずコンパクトに低いスライダーを見極め、一球で仕留めたい。力のある選手と対戦して打つことができれば自信になるので、チームが勢いに乗るバッティングをしたい。

キャッチャー 児玉陽悠(大分舞鶴3年)

2005年4月24日生まれ、168cm、77kg、右投左打、別府北部中学校出身(前所属は別府ボーイズ)

2年の春にレギュラーとして甲子園を経験したスラッガー。大分舞鶴の3番打者はチームナンバー1のバットマンであり、その重圧は軽くはない。「(バッティングの)内容はどうでもいい。とにかく5割を打つ」と泥臭くても塁に出ることを強調するが、逆方向に強い打球を打てるパワーと技術がある。春先から調子を上げており、練習試合では6月に入って3本塁打を放つなど、しっかり大会に向けて準備をしてきた。「児玉が打てばチームは勢いに乗る」(河室聖司監督)と試合のカギを握る存在。

気になる選手

児玉迅(大分商業3年)

中学のクラスメートで今も仲がいい。昨年の秋の九州地区大会県予選で負けたので、そのリベンジをしたい。コントロールが良く、ストレートも変化球もキレがある。攻略するのは難しいが、シンプルに来た球を打つ。迷わずバットを振ることに集中したい。対戦するとなれば決勝、そのときは全打席で全安打を狙う。必ず打つ!

センター 渡辺公人(大分商業3年)

2005年10月12日生まれ、166cm、62kg、左投左打、稙田中学校出身(前所属は湯布院ボーイズ)

大分商業のリードオフマン。50m走6.0秒の脚力があり、常に先の塁を狙う積極的な走塁で相手をかき回す。バットコントロールにも優れ、秋、春の九州大会では共に打率5割を超す結果を残した。好不調の波は少なく、「チャンスメイクできる選手」と那賀誠監督が信頼を寄せる選手の一人。「すごく調子はいい。1打席目から集中して、出塁したら足でかき回す。もう一度、あの舞台に戻りたい」と春夏連続の甲子園出場への思いは強い。

気になる選手

松石信八(藤蔭3年)

プロも注目するような選手。練習試合で対戦したことがあるが、ストレートは威力があり、スライダーは低めに決まる。これまで対戦したピッチャーの中でずばぬけている。練習試合では4打数1安打だったが、次に対戦したら低めの変化球を見極め、ライナーで塁間を撃ち抜きたい。もちろん3安打以上打ちます!

(柚野真也)

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