茨城・大洗サンビーチ 海開き前、官民合同訓練 7機関、救助役割を確認

海から救助された漂流者を車椅子に乗せて運ぶライフセイバーや町消防本部の隊員ら=大洗町大貫町

海開きを22日に控え、大洗サンビーチ海水浴場(茨城県大洗町大貫町)で4日、官民合同の水難救助訓練が実施された。茨城海上保安部をはじめ、県警や大洗町消防本部、民間のライフセービングクラブなど7機関の約80人が、遊泳者3人が沖に流されたと想定し、迅速な救助ができるよう、それぞれの役割を確認した。

訓練は、警戒中のライフセーバーから町消防本部へ通報があったとの想定で始まった。

通報後、町消防本部は大洗サンビーチ津波避難施設の前に指揮所を設置。各機関は情報を共有し、町消防本部のドローンや県警ヘリが海の上空から漂流者を探索した。漂流者の発見後、同海保の巡視船「あかぎ」の搭載艇が漂流者を救出。漂流者を引き継いだ町消防本部の水上バイクは陸へ向かい、ライフセーバーらが準備した車椅子に漂流者を乗せた。

海保ヘリによるつり上げ救助の訓練も実施。県警ヘリから発見の連絡を受け、海保ヘリは漂流者の上空25メートルの高さでホバリングし、ワイヤでつり上げた。

訓練の閉会式で同海保の森本和博部長は「海開きを前にそれぞれの役割を確認できた。柔軟に連携し、一つでも多くの命を助けよう」と呼びかけた。

© 株式会社茨城新聞社