米、クラスター弾を供与へ ウクライナの反攻後押し、反対も

ウクライナ東部ハリコフ郊外の地面に刺さった、空になったクラスター弾の容器=2022年6月(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米政権は、ロシアの侵攻を受けるウクライナ軍の反転攻勢を支援するため、殺傷能力の高いクラスター弾を供与する方針を固めた。追加軍事支援の一環として、7日に発表する見通し。AP通信が6日、米政府関係者の話として報じた。非人道性が強く指摘される兵器で、供与が実行されれば批判が広がる可能性がある。

 民間人に犠牲をもたらす恐れがあり米政府内にも反対意見があったが、ロシア軍の塹壕に対する攻撃に有効と判断したとみられる。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは6日、ウクライナ侵攻でのクラスター弾投下に関する報告書を発表し、「民間人への危険性や禁止に向けた国際的な努力を軽視するものだ」として、米国に供与中止を求めた。

 オースティン米国防長官は6日、ウクライナのレズニコフ国防相と電話会談した。クラスター弾の供与について協議した可能性がある。

 クラスター弾は非人道性が問題視され、オスロ条約で開発、製造、貯蔵などが全面禁止されているが、米国とロシア、ウクライナは加盟していない。

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