黒板消しクリーナー、巨大コンパスや分度器…懐かしの学校備品500点販売 2021年閉校の旧中吉川小

旧中吉川小学校で使われていた備品の数々。(右上から時計回りに)木琴、電流計、玉入れセット、棚、卓球台、オルガン(三木市提供)

 音楽会では目立つ大太鼓、騒音の割に効果が分からない黒板消しクリーナー…。そんな懐かしい品々が手に入るかもしれない。兵庫県三木市が、2021年3月に閉校した旧中吉川小学校(三木市吉川町大畑)で使っていた備品を販売する。最低価格を上回る金額で入札し、最高値を付けた人が購入できる仕組み。備品不足に悩む施設関係者にも需要がありそうだ。(小西隆久)

 市財政課によると、同校の物品の多くが他校で引き続き使われる一方で、処分するしかないものもあり「有効利用につながれば」と初めて企画した。

 ラインアップは約500点と多彩だ。職員室にあるグレーの机や棚、ロッカーといった事務用品から、先生が算数の授業で使う大きなコンパスや分度器、木琴やシンバルといった楽器など、誰もが過ごした小学校の日々がよみがえる品ばかり。いずれも最低価格は低めに設定されており、運動会で使う玉入れセットは千円という。

 販売収益の用途は決まっていないが、同課は「学校の物品を販売した収益なので、できれば学校関係の物品購入などに充てたい」とする。

 現地内覧会は22日で、申し込みは11日締め切り(多数の場合は抽選)。販売は計2回で、まずは市民対象(7月28日までに入札し、8月27日に引き渡し)。2回目(9月8日までに入札し、10月9日に引き渡し予定)は市外在住者も申し込める。さらに売れ残った備品は、市民対象の無償譲渡会に出品される。詳細なスケジュールは表の通り。

 個人だけでなく、市内に店舗がある法人や事業者も申し込める。同市財政課や市のホームページなどで手に入る申込用紙に記入し、同市役所財政課に郵送するか、市立公民館などに持参する。同課TEL0794.82.2000

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