全国でマイナンバーカードのトラブルが相次ぐ中、静岡市では制度への不信感を理由にマイナンバーカードを自主返納した件数が、6月は前月の5月に比べて4倍以上になったことが分かりました。
マイナンバーカードをめぐっては、2023年5月以降、他人の保険証や口座との情報ひもづけミスが全国的に相次ぎました。こうした中、静岡市では不信感を理由に、6月にマイナンバーカードを自主返納した件数が30件に上り、記録をとり始めてから過去最多になったことが分かりました。
市によりますと4月は1件、5月は7件で6月は30件と4倍以上に急増しました。返納届には、返納の理由を自由記述で書く欄があり、セキュリティーや制度への不安などが書かれていたということです。
マイナカードは返納届に氏名や住所などを書いて自治体に申請すれば返納できますが、マイナポータルにひもづく公金を受け取るための口座を事前に解除する必要があるなど、手間も生じます。
静岡市のマイナンバーカードの交付率は、5月末時点で73.8%ほどに上っていて、市は「引き続き制度を正しく説明し、申請手続きのサポートをしていく」としています。