第105回全国高校野球長崎大会・第1日 49チーム、甲子園へ熱戦スタート

【1回戦、諫早―長崎西】7回裏長崎西1死満塁、坂田が中前へ逆転2点打を放ち、二走末永がホームイン=県営ビッグNスタジアム

 第105回全国高校野球選手権記念長崎大会第1日は6日、長崎市の県営ビッグNスタジアムで開会式が行われ、甲子園出場を懸けた49チームの熱戦が始まった。開会式後の開幕戦は長崎西が諫早に11-7で競り勝って2回戦へ進んだ。
 開会式は昨年に続いて全チームが参加。大会歌「栄冠は君に輝く」が流れる中、昨年優勝の海星を先頭に元気よく行進した。県高野連の黒江英樹理事長の開会宣言後、長崎北陽台合唱部3年の松尾京さんが国歌と大会歌を独唱。伸びやかな歌声に拍手が沸いた。
 続いて海星の田川一心主将が優勝旗を返還。県高野連の大川周一会長が「思い切りプレーできる喜びを全身で感じてほしい」、中﨑謙司県教育長が「はつらつとしたプレーで歴史ある大会に新たな一ページを刻んで」と激励した。最後に4校合同チームで出場する口加の井上蓮主将が選手宣誓した。
 開幕戦は諫早が初回に4点を先行。その後は互いに点を取り合いながら諫早リードで終盤へ。長崎西は2点を追う七回に打者一巡で一挙5点を奪って逆転した。
 第2日は7日、ビッグNなどで1回戦4試合を実施する。

◎長崎西、応援背に逆転勝ち 7回に坂田が殊勲打
 4年ぶりに声出し応援が解禁された夏の開幕戦を制した長崎西。三塁側スタンドに学校から約500人の生徒らが詰めかけた中、3時間を超える諫早との熱戦を制した。七回に逆転打を放った主将の坂田は「全員で気持ちを切らさず集中できた。応援は当たり前のことじゃない。感謝を込めて一本打ててうれしい」と声を弾ませた。
 初回から守りでミスが出ていきなり4失点。追いついても勝ち越され、六回1死満塁の好機も逃すなど、思い通りにいかない夏の初戦だった。それでも、試合をひっくり返して、スタンドと一緒に校歌を響かせた選手たち。大久保監督は「失敗を含めて内容はいろいろあるけれど、最後まで諦めないという普段の成果を出したベストゲーム」と賛辞を惜しまなかった。
 次は第1シード大崎に挑む。坂田は「試合の入りに気をつけて、前半を粘ってゼロに抑えられるか。後半勝負に持ち込んでチャンスを物にしたい」と金星獲得へ気合を入れ直していた。


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