山口県内初「福祉Mover」サービスを開始 青藍会が「ウェルネスセンター中央」で

 青藍会グループ(阿武義人理事長)の「ウェルネスセンター中央」(山口市神田町1、TEL083-902-5290)で、「福祉Mover」サービスが始まった。

 これは、デイサービス用の送迎車8台を利活用する、無料乗合送迎サービス。通所日以外の買い物や通院などに利用可能で、デイサービスに通っている人たちに積極的な外出を促す狙いがある。

 利用できるのは、同施設「デイトレセンター」の利用者かつ同施設から半径3キロ以内に居住している人。事前に、手持ちのスマートフォンに専用アプリをダウンロードし、送迎カ所を5地点(自宅から半径2キロ圏内かつ同施設から半径3キロ圏内)まで登録。その上で、午前8時半から午後4時までの利用可能時間中、送迎車を呼びたいときにアプリを立ち上げ、乗車地点・目的地・乗車人数(2人まで)をクリックすれば、近くを走行中の送迎車に連絡が入り、迎えに来てくれる。アプリには、到着予定時間や車両番号も表示される。

▲「福祉Mover」になるデイサービス用送迎車

 「福祉Mover」は、群馬県でデイサービスを運営する会社が開発し、今は関連する「一般社団法人ソーシャルアクション機構」(前橋市)が全国展開しているサービス。これまでアナログで管理していた送迎表をデジタル化することで、日々変更される送迎ルートをAIが自動生成。さらに、動いている送迎者の位置・空席情報をリアルタイムで把握できるため、送迎車の空席を「相乗り」に活用するサービスが可能になった。現在、全国19都道府県の施設等で導入されており、山口県内では青藍会が初。そのため、各所からの視察も相次いでいるという。

 同施設では、8月から「福祉Mover」のサービスを拡充させる。同グループ「ハートホーム山口」の送迎車15台も呼び出し対象とし、計23台体制に。そして、施設から半径5キロ圏内に住む人まで利用できるように対象エリアを拡大する。

 「デイサービスを利用しない日に『ひきこもり』になってしまうのではなく、『福祉Mover』を活用することで、買い物に出掛けたり、友達に会ったりするなど、気軽に外出・活動してほしい。そのことが、究極のリハビリになるのだと思う」と、同施設の松村大祐事業所長。

 「ウェルネスセンター中央」は、中四国地方で最大規模のデイサービス「デイトレセンター」、フィットネスジム「メディフィットクラブ」、有料老人ホーム「あんしんホーム」で構成される"総合健康管理施設"。自家泉源による温泉大浴場も備えており、会員や入居者以外の「一般」の人も、1回600円で利用できる。

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