飯豊の小白川、復旧へ一歩ずつ 工事見学会、25年度完成目指す

昨夏の豪雨で被災した護岸の復旧工事が進む小白川=飯豊町

 昨年8月に豪雨災害が発生した飯豊町を流れる小白川の災害復旧工事の本格化を前に、報道機関対象の現場見学会が6日、現地で開かれた。置賜白川合流点付近から約2.4キロ区間で流下能力を高める改良復旧に取り組み、2025年度の完成を目指す。

 小白川災害復旧助成事業は22年度に国の助成事業の採択を受け、4カ年かけて施工する。事業区間では平均4~5メートルの河道拡幅、およそ1メートルの河床掘削、護岸の復旧を各所で行い、著しい屈曲部は緩やかにする。施工により流下能力が約3割向上するという。事業費は16億2500万円。

 公開された第1工区は事業区間の最上流部で、竹原橋付近の延長400メートル。被災した護岸6カ所を復旧する。土台の基礎コンクリートを打設し、護岸ブロックを積み上げる作業を進めている。年内の完成を予定する。第4工区まで順次下流に向けて進められ、河道拡幅を伴う第2工区は同日に安全祈願祭を行った。

 小白川では昨年の豪雨時に下流の大巻橋が崩落し、車に乗った男性が川に転落して行方不明になっている。町内では萩生川でも同様に改良復旧に取り組んでいる。

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