バイパス工事“橋げた落下”事故 死亡した作業員2人は橋脚の上から落ちたか…安全管理に問題は? 警察が現場検証を始める

静岡市清水区の「静清バイパス」で工事中に橋げたが落下し8人が死傷した事故で、警察は7日から現場検証を始めました。また、死亡した2人は橋脚の上から落ちたとみられることが新たにわかりました。

(杉本汐音 記者)

「事故の発生から1日経った現場では、警察らによる現場検証が行われています」

静岡市清水区の「静清バイパス」で起きた事故。警察は7日から、安全管理に問題がなかったか業務上過失致死傷の疑いで現場検証を始めました。この事故は6日、バイパスの工事中に橋げたが落下し、作業員の男性2人が死亡、6人が重軽傷を負ったものです。国交省によりますと、落下した橋げたは長さ約63メートル、重さ140トン。9メートルの高さから落下しました。事故は橋脚の上で橋げたを移動させてから下ろす「横取り」と呼ばれる作業中に起きたということです。

この工事は、国交省の静岡国道事務所が発注し、大阪の「名村造船所」と東京の「日本鉄塔工業」の共同企業体が請け負っていました。静岡国道事務所によりますと、落下した橋げたを撤去する見通しは立っていないということです。

(杉本汐音 記者)

「事故の影響で上り線が対面通行となっています。その影響で混雑もみられます」

現場周辺は、上り線2車線の対面通行が続いていて、市民生活にも影響が出ています。

(住民)

「すごい渋滞していて、買い物に行くにも動けなかった、早く復旧してほしい」

一方、関係者によりますと、死亡した作業員2人は橋脚の上から落ちたとみられることが新たにわかりました。そのうちの一人は、現場監督として愛知県の会社から作業に来ていたということです。同僚は取材に対し「勤続30年以上の非常に優秀な社員、兄貴分で後輩に慕われる存在だった」と話しています。

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