不倫で持ち場離れる 県警、巡査部長の男女減給

  ●同じ警察署勤務

 勤務する同じ石川県内の警察署で不倫関係になり、当直勤務中に持ち場を離れて会っていたとして、県警は7日、いずれも巡査部長の20代男女を減給100分の10の懲戒処分とした。期間は男性が6カ月、女性が1カ月で、女性は同日付で依願退職した。県警は2人の所属する警察署を明らかにしていない。

 県警監察課によると、男性は既婚者、女性は独身で、昨年6月ごろから不倫関係になった。男性は今年5月の当直勤務中に、同僚に「コンビニに行く」と言って約3時間、署を離れ、自家用車で管内の女性宅を訪れた。別の日には女性が当直勤務中に持ち場を離れ、署内の階段踊り場で約30分、男性と会っていた。

 男女と同じ署に勤務する署員が署幹部に「2人が不適切な関係にあるのではないか」と報告し、その後の調査で2人は不倫関係を認めた。2人は私用のスマートフォンで捜査書類などを撮影し画像を保存するなど、警察情報の不適切な取り扱いも確認された。

 調査に対し、男性は「組織に迷惑を掛けた」、女性は「家族や職場を裏切り後悔している」と話した。

 県警は6月、パトカー内で女性の体を触ったとして津幡署地域課の20代男性巡査長(依願退職)を停職6カ月の懲戒処分としている。元巡査長は準強制わいせつと特別公務員暴行陵虐の疑いで書類送検され、金沢地検が不起訴処分とした。

 久田悦弘首席監察官は「警察への信頼を著しく損ねる行為で、深くおわびを申し上げる。より一層、再発防止と信頼回復に取り組む」とコメントした。

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